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30 人中、30人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
ケルトの不思議な世界に出会えます。,
By e90j77gn (兵庫県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: ケルトの神話―女神と英雄と妖精と (ちくま文庫) (文庫)
アイルランドに残されたケルト神話の、格好の入門書である。ダーナ神族の神話、英雄クーフリンを中心とするアルスター神話、そしてフィアナ騎士団の物語について述べられているので、読者は標準的なアイルランドの神話物語に触れることができる。ケルト神話が初めての人にとっては、内容的にも、値段的にもありがたい1冊になるはず。著者の語りは丁寧で、分かりやすい。また、序文でケルト人の文化について簡単に解説してくれたり、あとがきでケルトを学ぶことの意味について述べてくれることもうれしい。神話を読んでちょっと驚いたのは、ケルトに輪廻の考えがあったこと。…でもよく考えると、北欧の『古エッダ』にも転生について述べた話があった。このように、キリスト教が伝播する以前の古ヨーロッパの精神や文化に接することが出来ます。ケルトに興味のある人は、ぜひこの本を読んで、ケルトへの関心を深めてほしいですね。
31 人中、30人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
巧みな語り口,
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レビュー対象商品: ケルトの神話―女神と英雄と妖精と (ちくま文庫) (文庫)
1983年に出たハードカバーの文庫化。アイルランドに伝わる神話を手際よくまとめ、紹介した一冊。 ケルトとは題されているものの、「島のケルト」、なかでもアイルランドに限られている。それでも「ケルトの神話」と大きなタイトルが付くのは、やはりケルトといえばアイルランドという意識があるからだろうか。 全体は5部に分かれており、井村氏によるアイルランド神話総括、全体俯瞰に続いて、「ダーナ神族の神話」、「アルスター神話」、「フィアナ神話」の3つの神話群が紹介されている。アイルランド神話の特徴は、古い神々と新しい神々が幾重にも折り重なっている点にあり、いきおい新旧の神々の戦いがモチーフとなる。神々というよりも人間的な感じも強く、英雄物語、騎士物語のようにも思える。 「ダーナ神族の神話」、「アルスター神話」、「フィアナ神話」の部分は、さまざまな神話を井村氏がまとめなおして語る形式。井村氏の文章と原文が見事に混じり合い、美しさと不思議さを残しながらも、わかりやすくすっきりしたものに仕上がっている。入門書としての完成度は高いと思うし、読み物としても充分な水準に達している。 しかし中途半端な印象が残るのも確か。神話を読むなら原文のままを翻訳して掲載しても良かったのではないだろうか。
8 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
ケルト神話のエッセンスを手ごろに楽しめる良書,
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レビュー対象商品: ケルトの神話―女神と英雄と妖精と (ちくま文庫) (文庫)
1983年刊「ケルトの神話 女神と英雄と妖精と (世界の神話)」の文庫版です。民族としてのケルトの歴史を簡単に解説するとともに、ケルト神話のうち、アイルランドを舞台とする「ダーナ神族の神話群 (Mythological Cycle)」、「アルスター物語群 (Ulster Cycle)」、フィアナ物語群 (Fenian Cycle)」から主要なエピソードを選んで、あらすじを紹介しています。
それぞれの神話群、物語群の解説もあり、入門書として最適です。文庫版ということでお値段も良心的、ケルト神話に手ごろに触れることのできる良書だと思います。より深い知識を得たいのであれば、本格的な物語集や事典、研究書に当たればよいでしょう。 長くケルト神話や妖精の研究を手がけてきた井村君江氏が著者とあって、考察、解説ともに緻密で、信頼できる内容になっています。各エピソードの訳はやや堅い印象がありますが、よけいな脚色をせず客観的であるように徹した結果であると思います。 なお、文庫化にあたっては、固有名詞は1983年刊の単行本の古アイルランド語の発音による読みから、(現代の)アイルランド語の発音によるものに改められています。現在、一般に知られる読みに、ほぼ等しくなっているので、親しみやすくなっているかもしれません。ただ、よりオリジナルに近い古アイルランド語による発音も重要だと思いますので、できれば併記するか、対応表を付録として収録していただけたら、もっとよかったように思えます。
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