原田郁子ちゃんのソロアルバム三部作、まんなかの作品。
絵本仕立てのCDブックがついている。
現実によく似た、けれど現実ではないむこうがわの世界につれていってくれる曲が並んでいる。
つかれた夜、すすむ道がわからなくなったとき、その世界にもぐりこんで、丸まってちょっと眠る。そうするとまた元気が出るような音楽たち。
「ピアノ」や「あいのこども」、「やわらかくてきもちいい風(弾き語り)」に耳を澄ますと、森の奥の湖のほとりにたたずんで、かすかな波紋に目をこらしているような気持ちになる。
タイトルにもなっている「ケモノと魔法」は、目をつむって聴くとプラネタリウムにいるみたい。星がきらきらかがやいて、空が回る。
ああ、郁子ちゃんの声はいいなあ。ゆったり、ゆるゆる、ぬくぬく。けれど心地いいばかりではなく、時にむき出しで、あやうい。