ケニー・バレル

 

Kenny Burrell 【ケニー・バレル】~ブルース・フィーリング溢れる名ジャズ・ギタリスト~

Text : The Walker's 加瀬正之

BT's Great Album
現在まで数多くのリーダー・アルバムを発表し続けているケニー。ライヴ・アルバムも 多く、ブルーノートやヴァーヴ以外のレーベルからも素晴らしいアルバムを残している。


モータウンのジャズ魂~ケニーの初リーダー・アルバム!
asin 『イントロデューシング・ケニー・バレル』: 1956 年に地元デトロイト(モー タウン) 時代からの盟友トミー・フラナガン と共にニューヨーク進出を果たしたケニーが、同年5 月に吹き込んだ初リーダー・アルバム。トミー・フラナガ ンの他、ポール・チェンバースもモータウン出身と気心の知れ た同郷の仲間たちと共にリラックスした雰囲気の中、フレッシュさ とケニーらしい都会的センスを感じさせるアルバムに仕上がってい る。キャンディドのパーカッションも何ともいい味を出しており、「リ ズモラマ」ではケニー・クラークとのデュオが楽しめる。そして、 やはりトミー・フラナガンのピアノはいつ聴いても美しくて最 高! ケニーとポール・チェンバースとの相性も抜群 で、モータウン・ジャズの底力を感じる傑作 に仕上がっている。




ケニー・バレルの人気を不動にした永遠の名盤
asin 『ミッドナイト・ブルー』: このタイトルといい、アルバム・ ジャケットといい、ケニー・バレルを聴くなら 絶対に外せない一枚。1963 年にブルーノートで吹き 込まれたケニー・バレルの代表作で、ケニーのギターの 魅力満載、ピアノレスによる最高にブルージーなアルバム。  ゆったりめのナンバーが多いが、特にタイトル曲の「ミッドナイト・ ブルー」、「 ジー・ベイビー・エイント・アイ・グッド・トゥ・ユー」に「サ タデイ・ナイト・ブルース 」がいい。アルバムを通して、スタンリー・ タレンタインのテナーも雰囲気抜群で、レイ・バレットのコンガ の音色もより一層ブルージーな都会の夜を匂わせる。ベー スはメジャー・ホリーJr. だ。哀愁たっぷり、むせび 泣くケニーのギターは正にブルース。お世辞 抜きにカッコいいアルバムです。



ケニー・バレルのクリスマス・アルバム~隠れ名盤!
asin 『Have Yourself A Soulful Little Christmas』: 1966 年にシカゴで録音され、 同年Cadet Records よりリリースされたも のの、92 年に再発されるまで陽の目を見ることがな かったケニーのクリスマス・アルバム。リチャード・エヴァ ンスとエスモンド・エドワーズがアレンジを担当し、「The Little Drummer Boy」「White Christmas」「The Christmas Song」 「Silent Night」をはじめ、お馴染みのクリスマス・ナンバーを中 心に全12 曲を収録。アレンジも素晴らしく、アルバム全体にケ ニーらしい都会的でロマンチックなクリスマスの雰囲気が漂っ ている。「Twelve Days of Christmas」はストリングスをバ ックに心地良いケニーのギターが響き、ラストを飾る 「Merry Christmas Baby」で聴けるケニーの ブルージーなギターも最高!




クールでニヒルでジェントルな
ケニーのギターに初めてシビレたのは、ケニーと同郷モータ ウン出身でモダン・ジャズの黄金時代を駆け抜けた偉大なる ベースマン、ポール・チェンバースが1957 年に録音した名 盤『ベース・オン・トップ』での名演だった。特に「ディア・ オールド・ストックホルム」でのむせび泣くようなギターは最 高だった。その後、90 年代半ばにNY 「ヴィレッジ・ヴァン ガード」のバーで初めて生のケニーに会った。僅かな会話を 交わしただけだったが、にこやかで紳士的な態度に人知れず 感動した。勿論、その晩のライヴも最高で、相変わらずのブ ルージーなケニー節も絶好調だった。ケニーといえば、あの BB ・キングも「マイ・フェイヴァリットだ」と称え、ジミヘンに さえ「あのサウンドこそ、俺が求めているもの」と言わしめる ほど、ジャンルを越えて多くのギタリスト達に影響を及ぼして いる。そのギターの音色には彼の人格も現れているようだ。



80 歳を迎えた今も健在のケニー
7 月31 日に80 歳を迎えたケニー。7 月28 日から誕生日当 日の31 日までの4 日間、カリフォルニア州オークランドにある ジャズ・クラブ「Yoshi's」で80 歳の記念ライブが行われた。 「Yoshi's」では75 歳の記念ライヴも行われ、CD 化されている。



ケニーのシグネチャー・モデル
ケニー愛用のギターはギブソン(Gibson) の「ES-175」や 「L-5」であったが、さすがに偉大なジャズ・ギタリストだけあ って自身のシグネチャー・モデルのギターが作られている。 ギブソンのブランド、ヘリテージ(Heritage) から「The Super KB」というシグネチャー・モデルが発売され、同じくヘリテー ジからケニー自身が監修を行った「The Kenny Burrell」とい うシグネチャー・モデルのギター・アンプも発売されている。


バイオグラフィー

1931 年7 月31 日米国ミシガン州デトロイト生まれ。本名はKenneth Earl Burrell。父親はバンジョー、マンドリンとウクレレを演奏し、母親は歌手でピアニスト、2 人の兄もギターを弾く音楽一家で育ち、12 歳の時にギターを弾き始める。当時のアイドルは、チャーリー・クリスチャン、ジャンゴ・ラインハルト、ウェス・モンゴメリーだった。ウェイン大学で音楽を学んだ後も地元デトロイトで活動を続け、大学在学中の51 年にディジー・ガレスピー・セクステットのメンバーとして初レコーディングを果たす。大学卒業後の55 年に、ハーブ・エリスの代役としてオスカー・ピーターソン3… 続きを読む

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