実際に経営に関わる人にとって、自己の戦略的優位を確保し維持するために必要な書籍だと思います。
企業にとっての戦略的優位さをコア・コンピタンスという言葉で表した時期がありましたが、優位なコンピタンスとしての技能や技術があっても製品が売れるとは限らないことが常識となってきて、ビジネスプロセス、更には組織やネットワークの保有する協力関係やつながりをケイパビリティと表現するようになりました。
技術的側面がコンピタンス、社会関係的側面がケイパビリティとして表現されるのですが、成功体験が組織の硬直性につながり失敗するコア・リジディティがケイパビリティの悪しき反面と理解されるようになりました。
ティースなどは外部環境の変化を察知し、外部資源を利用してイノベーションを実現するダイナミック・ケイパビリティを提唱しました。
イノベーションは単なる技術革新ではなく市場の中で人や社会が関わって新しい価値が生まれるのです。
自企業がイノベーションを生み出すということは市場との関わりの中でおこなわれるのですから、ダイナミック・ケイパビリティなのです。