昨年から話題になっていた本だが翻訳されていなかったので影響は一部にとどまっていた。今回、ついに翻訳が出たので、これから様々な分野で言及されることが多いだろう。米国のパーソナル・コンピュータ文化は初期にはLSDや人格セミナー、ヨガなどのヒッピー文化が大きな影響を与えていた。これを嫌ってパロアルトの研究をままこ扱いにして商機を逃したゼロックスのような企業もある。
著者はシリコンバレーのインサイドにいる起業家で、彼の地のカルチャーには通暁している人物だが、オライリーのセミナーに参加してWEB2.0宣言を最初に聞いて、ただちに「ヒッピー文化の焼き直し」だと直感し、その底の浅さに苦々しい思いをし、この本を書いた。
本書の原題は「アマチュア崇拝カルト」という意味だろうが、こっちの方がわかりやすいかもしれない。
専門家を否定して根拠のあやふやな素人の思いつき(まあ、このレビューもそうだが)を珍重することに対する徹底的な否定である。
WEB2.0と聞いて「いかがわしい」思う人は是非手に取ってみるべきである。
あるいは、周囲にWEB2.0と大声で言う人がいる人も読んでみると良い。