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グローバル・プリズム―(アジアン・ドリーム)としての日本のテレビドラマ
 
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グローバル・プリズム―(アジアン・ドリーム)としての日本のテレビドラマ [単行本]

岩渕 功一
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
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商品の説明

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   いくつかの日本のテレビドラマが、アジアの国々で人気を博している…という話は、現在さほどニュースバリューがあるものではないだろう。しかしながらそれが「どのような形で」広まり、「どのような人々に」「どのような感情を持って」受け入れられてきたのか、ということが語られることはほとんどなかった。国際学会で発表された論文をもとに構成された本書は、そういった疑問に答えてくれる著作である。

   本書の多くの箇所で引用されているのは、『東京ラブストーリー』(1991)、『ロングバケーション』(1996)などの「ポスト・トレンディードラマ」だ。それらのヒットドラマそのものについての、あるいはヒットドラマを構成する重要な要素である脚本家についての考察に関しては、的確にまとめられているものの、日本のドラマ事情をよく知る者にとっては新味はあまり感じられないかもしれない。だが、日本のテレビドラマがVCDという安価な(海賊版を作りやすい)メディアを通していかにアジア圏、そして欧米にまで伝播したかを述べる3章、さらに香港、台湾、中国、シンガポール、韓国といった国々での受け入れられ方を調査し、その理由や影響を考察した4章以降は、まず述べられるその「状況」からして、なかなかにスリリングな様相を呈する。さらに、政治的、倫理的、あるいは感情的背景ゆえの、各国での反応の微妙な違いも興味深いところだ。章ごとに執筆者が異なるために語り口はもちろん切り口も全く異なることが、若干散漫な印象を与えるものの、全体としては示唆に富んだ好著だと言えるだろう。

   おそらく我々は、日本のテレビドラマ(もしくは、日本のポピュラー文化)が、アジア諸国でこのように受け入れられ(あるいは拒否され)ていることに、もう少し自覚的になるべきなのだ。「日本が一番」的な歪んだ優越感を満足させるためではなく、自らの文化のどこにどのような「グローバル化」への芽があるのかを知るために。(安川正吾)

内容(「MARC」データベースより)

日本の若者向けTVドラマが東アジアの都市で熱く支持されている。アメリカン・ドリームに代わって、国境を越えて流通・消費される日本発のアジアン・ドリームを鋭く分析する。

登録情報

  • 単行本: 301ページ
  • 出版社: 平凡社 (2003/8/26)
  • ISBN-10: 4582452256
  • ISBN-13: 978-4582452259
  • 発売日: 2003/8/26
  • 商品の寸法: 19 x 13.4 x 2.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 714,847位 (本のベストセラーを見る)
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形式:単行本
日本のトレンディ・ドラマの受容を通じて、東アジアでのグローバリゼーションに関わる文化的側面を取り上げた興味深い本です。非西洋内での文化交渉に関する研究は、これまで西洋社会でのグローバリゼーション研究の中でどちらかといえば、ないがしろにされてきました。

 グリーバリゼーションとはアメリカ化であり、マクドナルドに代表されるものですが、グローバリゼーションの中で脱・再中心化される文化権力構造と、トランスナショナルな産業連携、「アジア」モダニティの生産・表象・消費、文化的距離感とポスト・コロニアルのつながり、国境を越えた文化対話の可能性について概観しています。アメリカから送り出され、世界に普及する文化的枠組みは、基本的にはアメリカで生成された文化創造力とフォーマットに則って形成されている。しかし、そのままの受容ではなく、常に様々な差異、多様性をも新たに生成し続けているのです。ローカルな場における政治的経済的社会的文脈によって構成される文化的枠組みの中で、ジェンダー/セクシュリティ、エスニシティ、階層、年齢など異なる立場の人々によって多様に消費・受容されるとともに、現地で混成化され再編成されるのです。
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