この映画のタイトルを見た時、一瞬、大昔飲んだ粉末ソーダ水の様な昔なつかしい香りが脳裏をよぎりました。
さわやかで、本物ではないけれどその当時は精一杯のご馳走であったメロンに似た甘い香り。
過ぎ去った切ない青春の思い出は、私にとっては粉末ソーダ水の味なのかもしれません。
この映画は「ポーキーズ」と同じ種類の映画と分類されるのではなく、青春・純愛のカテゴリーに分類されるべき映画です。
初めて見たのは確か1979年の冬。昔のJR川崎駅の駅ビルの中にあった映画館で見た記憶があります。
その時、一回見て余りに感動したので、お昼も食べずにそのまま同じ席に座って二回連続で見ました(入替制の映画館では無かったので)。
その当時、有楽町の日劇の前には「ディア・ハンター」の看板がかかっていた事を覚えています。
映画のシーンで今でも鮮やかに覚えているのは、
最初のシーンで、何もないスクリーンにブラザース・フォアの「グリーン・フィールズ」だけが流れ、やがて輝くばかりのヒロイン(名前は確かニキ?)が自転車で(多分?)登場。
そして最後のシーンは、パーティのスローダンスのシーンで、ボビー・ビントンの「ミスター・ロンリー」がバックに流れ、主人公が一人で夜道を歩いて行く姿。
今思い出しても胸が熱くなります。その当時、たった二回しか見てないのに、今でも色々のシーンを鮮明に覚えてます。
オールデイズの美しい音楽に伴ったシーンだったので、特に印象が強かったのかもしれません。
異性への憧れ、コントロールの効かない程の青春の湧き出るエネルギー、どうして良いか分からず行動の方が先に出てしまう試行錯誤の連続、純粋に愛した女性に対しては、不器用ながらどこまでも尽くす一途な愛。
恋はいつでも本気・決してポピーラブでは無いという思い込み。そして青春なるが故のともすれば残酷な一面・・・。
私の青春時代の思考・行動に、この主人公たちと類似性を感じた事から、この映画に対する熱い思い入れがあるのかもしれません。
一度見れば30年近くたっても決して忘れない、小さな宝石の様な、心の奥底できらりと光る作品です。