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グレート生活アドベンチャー (新潮文庫)
 
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グレート生活アドベンチャー (新潮文庫) [文庫]

前田 司郎
5つ星のうち 3.2  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

出版社 / 著者からの内容紹介

さしあたって悩みも不安も、仕事もない。愛と明るい未来は「無」から始まる。芥川賞も注目(=候補作)!

五反田で生まれ、今年30になる。働くのはやめた。東京の外れ、鶴川のスーパーでレジ打ちをする加奈子のアパートに転がり込み、未完結の漫画のつづきを考えたり、テレビゲームの「魔王」に最後の戦いを挑もうかどうか迷っている……。語りと奇抜な発想が爽快きわまりない、演劇界の鬼才が放つ、脱力系青春小説集。 --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

内容(「BOOK」データベースより)

「ひたむきに、勤勉に、自らの時間を捧げて僕は、超レベル上げた。でもなあ、流れのままに魔王を倒していいのだろうか?」それが悩み。30歳。ヒモ生活。爆発すれすれの感情を封じ込めた無職の男が、生活という冒険を華麗に生き抜く表題作。そして、死に行く女の意識を彩るエンドレス走馬燈「ゆっくり消える。記憶の幽霊」併録。日本演劇界の寵児が描く青春大冒険小説集。

登録情報

  • 文庫: 184ページ
  • 出版社: 新潮社 (2010/8/28)
  • ISBN-10: 4101336318
  • ISBN-13: 978-4101336312
  • 発売日: 2010/8/28
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.6 x 1 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.2  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 432,820位 (本のベストセラーを見る)
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最も参考になったカスタマーレビュー
2 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
演劇に関係する作家の小説という予備知識ゆえかもしれませんが、本作を読みながら舞台がちらついてしかたなかったです(暗転や独白なんかを用いて構成して、特にふたつ目の作品が)。ストーリーを楽しむような作品でないことはわかりますが、どうにも作者の日本語や句点に打ち方に馴染めませんでした。
このレビューは参考になりましたか?
6 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By UKUF VINE™ メンバー
形式:単行本
「グレート生活アドベンチャー」と「ゆっくり消える。記憶の幽霊」の中編2作品。
主人公のどうでもいいようなことへの執着をユーモラスに描いている。

「グレート…」では無職で彼女のところに転がりこんでいる主人公が、
ドラクエ的RPGをステータスも金もすべてマックスな状態にして、
ゲームの中ではなんでもできるのに、実際は所持金もかすかすで、
Gを日本円に換算してみたり、ラスボスの魔王を倒すのに迷いが出てきたりで、笑える。

確かにレベルもマックスで、○〇の種も使ってステータスを上げて、
アイテムもコンプリートしたことがあるが、
あれは達成感などほとんどなくて、あったのは無駄なことをした、
その時間でほかにどれだけ有意義のことができたかと思う気持ちに蓋をすることだった。

この主人公も、どうにもならない自分に、あるとき焦燥感にかられるが、
その解決が亡くなった妹がなしえなかった、親に孫を見せるということ、
なんとも哀れで、滑稽なユーモアさである。
このレビューは参考になりましたか?
14 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
 いま30歳。氷河期世代、ロストジェネレーション。俺は勝手にニューエイジって呼んでるけど、“生産にも消費にも欲望しない世代”である。「グレートアドベンチャー」に「生活」を挟むタイトルもそうだし、「僕は東京に生まれた。ちょうど魔王のいる洞窟に入ろうとしているところ」っていう書き出しもそうなんだけど、現実と仮想がシームレスな感覚ってのはこの世代以降には結構ナチュラルなものなんじゃないかな。「今俺さ、ゲームの人が考えてたことわかったぜ」ってセリフとか、漫画「堕天使の吐息」のストーリーと、カノジョの日記の中の元カレとのストーリーの類似とかね。現実と仮想もそうだけど、他者と自己の境界線もナチュラルに曖昧だ。主人公はカノジョの家に転がり込んでいるんだけど、性的なシーンは皆無。そりゃそうだ、他者と自己がフラットで、そこに差異が見出せなければ、支配したいとか一体になりたいといった欲望は生まれない。そこに旧来的なドラマやロマンはない。でもね、現実と仮想、他者と自己を自由に行き来出来るってそれ、まったく新たな可能性であってさ。現実と仮想、他者と自己が一緒で差異が明確じゃないとしたら、お金使わなくて済むよね。そして、「俺は大丈夫だろう。多分。なんとなくそんな気がして30年。このままあと60年くらい乗り切れないだろうか」っていう楽観。この主人公、なんとなく、90年も生きるつもりでいる訳だ。差異も欲望もないってことは、生死の観念も薄いってことでね。主人公の、他者への思いやりとかが一切ない、のんべんだらりとした風情、鈍感さに、呆れ、侮蔑の感情を持つ一方で、これからの、消去法としての処世術ってのも感じるんだよね。
 併載の「ゆっくり消える。記憶の幽霊」は、大阪弁抜きの「わたくし率イン歯ー、または世界」って趣き。この人、一見ひよわでだらしなく見せて、一筋縄じゃいかないふてぶてしさ、醒めた視線持ってるね。
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