まわりくどい表現が多いために、読みにくくなっているのは残念だが、情報を公開し、社員に経営センスを身につけさせるためのアプローチは興味深い。社員に積極的な経営参加を呼びかけるための土壌づくりや、財務諸表を理解してもらうための具体的方法、人事のテクニックなどは、参考になる部分が多い。また具体的な財務諸表の読み方やコラムで示されたチェックポイントは、管理職以外のビジネスパーソンにとっても役に立つだろう。
本書でも指摘されているが、社員に全体像を教えず、部分的な指示だけを与えている企業は、実は見えない損失を被っている可能性が高い。社員のモチベーションを高め、能動的にビジネスに参加してほしいと考える経営者には、ぜひおすすめしたい1冊だ。(土井英司)
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そして、とある社員は、1日で各部署で発表すべき内容とフォーマットをとりまとめ、今度はそれぞれの部署の正確な収益性を把握する仕組みを整備すべく、経理やシステム開発のスタッフと打ち合わせをし、まぁなんだかんだで苦労の末に、とはいえごく短い期間でオープン・ブック・マネジメントを導入してしまった。
そして、他の社員はといえば、ブツブツと言いながらも毎週、自分の部署の売上げを集計し、達成や見達の要因をまとめ、その動向を毎週会議で発表し、お互いに話しあうようになった。
で、以来、ブツブツと言いながらも多くの社員が、どこの部署でどのようにして利益が上がっているかということをオンタイムで理解するようになり、会社の財務状況を把握し、自分たちの行動が会社の利益にどのような影響を与えるかということを考えるようになったのである。
もちろん本書のように単純に行かないところも少なからずあるが。製造業でないために、自分たちのペースだけでは改善できないところもあったりして。
ともあれ、マーケティングやブランド・マネジメント、セールスプロモーションが中心のシステムにおいては、核となるスタッフが会社のあらゆる部署をきちんと連携をとって動かしていかなければ機能しないケースが多いが、往々にして現場のスタッフの理解を得ることが難しかったりする。
けれども、本書のようにオープン・ブック・マネジメントを導入することによって、現場のスタッフにおいても、自分たちがおこなっている業務の意味をよく理解してもらうことができるようになる。
まさにこれは実感である。
というわけで、本書はオープン・ブック・マネジメントに興味がある方だけでなく、今の組織が機能しにくい、マーケティング主導の組織を作りたいという方にもおすすめです。
著者が経営者として、凄い(と表現したい)努力をして会社を立て直
した経過を実感してください。行間にその努力の跡が見て取れます。
ここにはコンサルタントや学者の解説本にある、少し距離を置いた
ようなものはありません。脱帽です。
社員のやる気をどう引き出したか、その方法も勉強になるでしょう
が、それ以上に会社とは、経営者とは、社員とは、継続して会社を
経営するとは、など多くを学びました。!つまり会社を継続的に繁栄
させるには、単に洗練されたマネジメント・ツ-ルを使うだけでは
無いことを学びました。
よくある... 続きを読む
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