幼い頃から人形のようだと言われ続けてきた白い肌の譲、ロシア人の血をひく灰色の瞳をした亜久利をはじめ、亜久利の仕事上のパートナーである弁護士の由利、残虐性を秘めた「エイ」など、美しく謎めいた男たちが次々と登場し、物語を彩っていく。蓮川愛による、端正で刺激的なイラストが読者の想像をかきたてる。
「ハードボイルド・ボーイズラブ」というだけあって、ホテルの一室で犯人に追い詰められる緊迫した場面など骨太な描写も重要なスパイスになっている。だが読みどころはなんといっても、亜久利と譲が抑えきれない感情を爆発させるように体を重ねるシーン。直接的ではない表現ほどエロティックに感じられ、また甘い場面に著者の恋愛哲学ともいえる論理的で硬質な文章が挿入されるギャップも効果的だ。
本書ではさらりと描かれているだけで謎の多い、由利の過去の恋愛を中心に描いた『ボーダー・ライン』もあわせて読みたい。(門倉紫麻)
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8 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
悩んで待って、ついに読みました,
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レビュー対象商品: グレイ・ゾーン (単行本)
久能さんの「青の軌跡」シリーズが大・大・大好きでファンなのですが、シリーズ以外の小説は1冊も読んだことがありませんでした。かなり悩んで、悩んで読み始めたのがこの本。 蓮川さんのイラストともマッチして、いい世界に仕上がった本だと思います。続編があるのも納得。 譲の大胆な行動から始まる物語は、想像と違って結構意外でしたね。 本を読んでいて、各キャラの実写版は誰がいいか?なんて妄想していましたけど、結構思いつかないんですよね。由利なんて、絶対実写で派手さを体感してみたいです!! とにかく、亜久利の寡黙な男っぷりに、惚れます。
14 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
切なさ爆発な不器用な大人たちのハードな恋愛,
By maririn_2 (日本のどこか) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: グレイ・ゾーン (単行本)
不器用な大人たちの切ないラブストーリーと現代社会を象徴するような事件背景の見事なコントラストに嵌まり捲りました。一見殺伐としたハードボイルドかと思いきや、ぎりぎりの瀬戸際で鬩ぎ合う主人公たちの切ない恋がとってもナイスです。挿絵の蓮川愛さんのイラストも雰囲気を十二分に盛り上げてくれ、読み終わったあとの充実感はバッチリなのではないでしょうか。願わくば続編(番外編でもOK)を期待したい一冊です。
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