「高揚(ふりき)る。」と優秀な霊幻道士になる少女娼婦コリンと力は衰えたが知略で彼女をサポートするリンチュウ老人の活躍を描いたキョンシーハンター物、2巻で惜しくも最終巻です。
1巻目ではバラバラに見えたキョンシー陣営を組織化している一味や、様々な新種のキョンシー、霊幻道士の転向者の登場、コリンがなぜ自らの意志で娼婦に身をやつしながらキョンシー狩りをしている謎が判明するなど、実に性急かつ盛り沢山な内容です。
キョンシー軍団に襲撃を受ける上海は西欧の列強諸国に蚕食されていた歴史の暗喩とも取れますが、久氏の後継作品にも通じる虚実組み合わせたメタな伝奇歴史物としてまさにこれから、と言う所で、回収できなかった伏線も残して惜しくも終了してしまっています。
それでも打ち切りと言う制限を逆に糧にしたかの如きドラマチックなエンディングは素晴らしく、久氏が初連載時から非凡な絵師兼ストーリーテラーであった事が良く解かる傑作です。
再販&復活が大いに望まれる作品です。