この映画、表面上は2組の男女と、アクションシーンの映画と捉えられがちですが、
実は女性のほうがメインとなっています。
映画でも、ミシェル・ヨーとチャン・ツイィーが登場している時間がほとんど。
フェミニスト、とまではいかないまでも、
これは女性の自立する姿、自己を表現するために苦悩する姿を描いた映画。
男はそれを阻む、または支配する者として表現されています。
チャン・ツイィーと盗賊団が立ち回るシーンも、一歩間違えばお笑いのネタになりかねない。
しかし迫力のある演技により、男性からの支配を拒む女性と、それに真摯に対峙する男性、という構図に見えてきます。
チョウ・ユンファも、実はその点で葛藤している。
特に師匠はシャドウ・フォックスの言うとおり、女は「女」としてみていなかったことが語られます。
そういう観点から見ると、後に監督賞を受賞した「ブロークバック・マウンテン」にも通じる、人間としての普遍的な愛、立場を超えた人間同士の触れ合い・・
それらを表現したかったのだと思います。
ただ、根底には武侠映画を撮りたかった、というのもあって、
ワイヤーアクションもふんだんに活用して、迫力あるアクションシーンも満載しているので、
誰が見ても楽しめる作品になっています。
アン・リー監督・・・恐るべき監督です。