類書が少ない中で、市場の歴史、特徴、使い方、各種コストなどが解説されている本書の価値は高い。未上場企業のオーナーや財務担当者、グリーンシート公開候補となりえる企業を顧客に持つ会計士や税理士、また銀行、証券、ベンチャーキャピタルといった金融機関関係者にとっては、ぜひ身につけておきたい知識である。必要となる開示書類や、株式公開・維持コスト、公開のメリットについて事例を交えて説明されている点が実用的。さらに、他の資金調達手段との比較や、グリーンシート市場を活用した新株予約権付融資の説明もあるので、グリーンシートに行くか、銀行借り入れ、私募債発行、ベンチャーキャピタルから出資といった従来の手法を比較検討しているならすぐに実務に役に立つだろう。
また、グリーンシート企業や未上場企業ファンドへの投資を考えている投資家にとっても、ハイリスクながら長期保有を前提としている市場の性格と、審査の内容を知ることができるので一読の価値がある。
さらに、冒頭で早わかりマンガを利用してグリーンシートの大まかなイメージをつかめるようにしてあったり、現在の公開企業の情報一覧があったりと多目的に使える工夫があって便利。――2003年11月(河野幸吾)
グリーンシートは顧客、取引先、社員の知人・友人・親戚など身近な温かい株主を募る「拡大縁故募集」を特徴とする。グリーンシートでの公開は企業にとって、知名度・社会的信用力の向上や組織の活性化などにつながり得る。役員・社員間に公開企業としての意識が生まれ、株主に対する責任感が高まるなど、一般の証券市場上場に向けた準備市場としての機能もある。
グリーンシートに参加する投資家の95%は、これまでの証券市場での投資経験がない。グリーンシートは新たな投資文化を築き、直接金融の裾野を拡大する存在と言える。著者は今、日本経済に求められているのは、幅広く、多くの企業に資金を供給する真のインフラとしての証券市場だとして、グリーンシートの重要性を指摘している。
(日経ビジネス 2003/10/06 Copyright2001 日経BP企画..All rights reserved.)
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5つ星のうち 5.0
実に面白い!おすすめです!!,
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レビュー対象商品: グリーンシート―直接金融市場革命 (単行本)
実に面白い本でした。「グリーンシート」は1997年に発足した未上場企業向け証券市場です。ジャスダックやマザーズへの株式公開はだいたい時価総額が20億円~200億円ぐらいの会社が対象。これに対し、「グリーンシート」の時価総額は2億円~3億円程度と、従来の新規上場のおよそ10分の1の規模で株式公開できます。中小ベンチャー企業でも「気軽に」直接金融で資金調達ができるようになったのです。一方で投資家側の視点に立つと、「そんな小さい企業はディスクロージャーがいい加減じゃないか?」と思ってしまいますが、2003年4月に日本証券業協会が公正慣習規則第2号を大幅に改正。主幹事証券会社が責任もって企業の審査を行うこと、また、四半期報告書の開示とタイムリーディスクロージャーが正式に義務付けられ、上場会社並みの情報開示体制が整っています。「ベンチャーだけど直接金融で資金調達したい!」「成長性高いベンチャー企業に投資したい!」・・・そんな方々のための「グリーンシート」。この本は「グリーンシート」の仕組みについて実務面から紹介した初めての解説書です。 こんなにすばらしい「グリーンシート」ですが、当時30台半ばの一人の公認会計士である筆者が創設したというのもまた驚きです!「ベンチャー企業がインターネットで資金調達できないものか?」と感じたことがきっかけですが、当時の大蔵省に呼び出されたり、開始したのはいいが、登録企業が思ったように集まらなかったり・・・といった多くの苦難を乗り越え発展に導いていく苦労話を読むだけでもかなり面白いです。公認会計士で食っていた方がよっぽど儲かるのに、えらい人だなあ・・・と小市民である私はつい思ってしまいました。とっても元気がでる本です。ぜひ、読んでみてください。おすすめです!
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