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グラン・ヴァカンス―廃園の天使〈1〉 (ハヤカワ文庫JA)
 
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グラン・ヴァカンス―廃園の天使〈1〉 (ハヤカワ文庫JA) [文庫]

飛 浩隆
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (22件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

仮想リゾート“数値海岸”の一区画“夏の区界”。南欧の港町を模したそこでは、ゲストである人間の訪問が途絶えてから1000年、取り残されたAIたちが永遠に続く夏を過ごしていた。だが、それは突如として終焉のときを迎える。謎の存在“蜘蛛”の大群が、街のすべてを無化しはじめたのだ。わずかに生き残ったAIたちの、絶望にみちた一夜の攻防戦が幕を開ける―仮想と現実の闘争を描く『廃園の天使』シリーズ第1作。

内容(「MARC」データベースより)

人間の訪問が途絶えてから千年、AIたちが同じ夏の一日を繰り返す仮想リゾート「夏の区界」に、崩壊のときが訪れる…。「廃園の天使」三部作開幕篇。 --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

登録情報

  • 文庫: 494ページ
  • 出版社: 早川書房 (2006/09)
  • ISBN-10: 4150308616
  • ISBN-13: 978-4150308612
  • 発売日: 2006/09
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.8 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (22件のカスタマーレビュー)
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14 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 通りすがりの大学院生 VINE™ メンバー
形式:単行本
 「SFマガジン」で短編をいくつか発表して、高く評価されながらも、ここ10年は沈黙していた幻のSF作家、飛浩隆の新刊にして初の長編(私もこの作品で知ったんだけど)。

 舞台はコンピューター上に存在する、今は放棄された仮想リゾート。サイバースペースものとしては、この舞台自体はそれほど斬新なものではないが、現実の人間=ゲストが千年間訪れない世界で、ゲストを歓待するために存在するAIたちを描くという設定が秀逸。AIたちは、自分がAIであることも、この世界が何らかの理由で放棄されていることも認識している。それゆえに、この穏やかな、停止した世界は、美しいと同時にどこかもの悲しい。その平和な世界に「蜘蛛」と呼ばれる存在が、突然攻め入ってきて、AIたちと「蜘蛛」の戦いがストーリーの中心となる。

 この物語は残酷だ。AIは次々と「蜘蛛」に殺されていく。とびきり残酷なやり方で。最大限の恐怖と苦痛を与えられて。そしてAIたちが追い詰められていくうちに、ゲストの歪んだ欲望をぶつけられるこの世界そのものが、実はひどく残酷なものであることが浮かび上がってくるのだ。

 しかしまた同時にこの物語は美しい。世界観を支える様々なアイデアは、非常に美しいイメージを喚起させる。残酷な世界の中で、語られるAIたちの心情も繊細だ。相当に救いのない話であるのに、その読後感はさわやかである。
 作者はあとがきで「清新であること、残酷であること、美しくあることを心がけた」と語っているが、まさしくその通りの作品。

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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
仮想世界のリゾートというプロットは確かに今では珍しいものではないかも知れませんが、現実世界と断絶されているということ、また謎の敵に世界を侵蝕されていくというストーリーは、最初から最後まで飽きることなくグイグイ引っ張られていきます。あちこちに複線が張られており、最終章に向かって徐々に複線が解かれていく流れ、「あぁそういうことだったのか!」という驚きが最後までずっと続いていきます。こんなに面白い SFは近年読んだことがありませんでした。
多少グロテスクな描写があるため、苦手な人には注意。ただし僕は強くオススメします。
このレビューは参考になりましたか?
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
稀有な書物 2011/11/1
形式:文庫
 飛浩隆の作品は、繊細な残酷さに満ちている。ラギッド・ガールしかり、魔述師しかり。そして、この「グラン・ヴァカンス」しかり。そこに表現されているのは、仮想空間でのプログラムの操作にすぎないが、描かれた本質は、人間の心理であり、人間の危うさであり、人間の絶望と人間の悲哀だ。優れたフランスの文芸作品を鑑賞するように読み終えてしまった。
 それは、ホラー小説の皮をかぶった恋愛小説であり、SF小説の形態をとった幻想文学。
ジュリーとジュールの二人の恋の行方。心の中に限りなく入り込むランゴーニを通して見える反転した世界。それはプログラミングされた人間の似姿だが、ひょっとするとわれわれ人間こそ、このAIたちの似姿ではないのか。そんなことを思わせる力がこの小説にはある。それに、この彫琢され磨き上げられた文体は、もっと評価されるべきだと思う。
 読もうと思う人にはあまり参考にはならなかったと思うけども、わくわくするようなエンターテインメントに溢れた文学作品を求めている人にはうってつけだと思う。ぜひ、手にとって読んでほしい。読み終わると、まるで、自分の知り合いが一人、本当に息を引き取ったような静かな時間に出会うはずだ。
 それは、めったにお目にかかれない稀有な書物である。
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人間が一人もでてこない?AIたちを主人公とした小説。シリーズものになるようで、この一冊では謎がすべて解き明かされるわけではない。... 続きを読む
投稿日: 2009/7/18 投稿者: hamachobi
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投稿日: 2009/5/25 投稿者: 新谷広規(詩人・歌人・面白研究家・サラリーマン)。
久しぶりの本格SF、堪能した
 本当は続編を読んでから書くべきなのだろうが、面白かったので。... 続きを読む
投稿日: 2008/10/14 投稿者: ホレイシア
世界が滅びる意味はあるはず
... 続きを読む
投稿日: 2007/7/18 投稿者: くわもちじんぺい
五感のすべてに、さあどうぞ。
ちょいと癖あるひねた友人が、『面白いSFを読みたいんだけど』と聞いてきたら、わたしは迷わず本書を差し出す。(とっくに読んでいる可能性はあるけれど)... 続きを読む
投稿日: 2006/11/19 投稿者: 十遠子
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