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8 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
最新作『ピストルズ』への序章,
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レビュー対象商品: グランド・フィナーレ (単行本)
阿部和重は表題作「グランド・フィナーレ」で芥川賞を受賞した。出版当時、私は、主人公がロリコンであるという設定(意図的なものであるはずだが)にあまり興味がわかず、阿部のファンだから購入はしていたものの、ずっと「積ん読」にしてあった。しかし、どこだったかに、この作品が阿部の最新長編『ピストルズ』のプロローグ的な役割を果たしているというようなことが書かれてあり、あわてて読み始めたのだった。さて、この作品が芥川賞に値する作品かどうか、また阿部の最高傑作かどうかということは措いておいて、作品自体は決して他のレビュアーの方々が苦言を呈されているほど悪い作品ではないように私には思えた。特に構成がしっかり練られており、後半の「フィナーレ的なもの」に向かう緻密な流れはすばらしかった。また、結末はオープンエンドというか、なんともあいまいな終わり方をしているが、そういう手法を選んだことを私は「あり」だと思った。 蛇足だが、本書に収められている短篇「馬小屋の乙女」の英訳が数年前にアメリカで出版されているある雑誌に載ったことがある。そのバックナンバーはもう品切れで手に入らないだろうが、私はその英訳版も非常に気に入っている。吉本ばなななどを多く英訳しているMichael Emmerichという人が訳しているのだが、このクセの強い作品を饒舌な英語の文語体でうまく翻訳しており見事だと思った。興味のある向きはどこかでご一読を。
18 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
なんなんだ,
By さらぴん (大阪府) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: グランド・フィナーレ (単行本)
この表題作「グランド・フィナーレ」は、著者の小説の中で果たしてどの程度の位置付けなのか。著者自身はどう思っているんだろう。この作品は普通だ。 著者のテイストは染み出ていても、対して新しいことも、目を引く表現も偉大なプロットも感情もない。今までに登場し続けてきた土地、「神町」の名に頼っている感さえある。 著者の今までの作品群に比べて、これはどうなんだろう。確かに芸術に順位付けは無意味だが、それでもこの作品で受賞するというのは、どうなんだろう。 確かに著者は、アブノーマルな精神状態や嗜好を正面から掴んでこねくり返して描写するのが味のひとつだが、このまま著者の小説は、こんな陰気なだけのものになっていくのだろうか、と思うと元気がなくなる。 これは「受賞時作」だが、決して「代表作」だと言われてほしくない。 表題作以外の掌編には、何のおもしろみも感じなかった。
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 2.0
なぜこの時期にわざわざ芥川賞?,
レビュー対象商品: グランド・フィナーレ (講談社文庫) (文庫)
阿部和重氏の活動からみると、芥川賞はもうスルーしてしまっても良い時期に受賞となった本作。2003年の大傑作『シンセミア』で芥川賞など遙かに超えたレベルの実力を持っていた阿部氏だが、なぜこのような中途半端な小説を書いたのか正直理解できない。文章もしっかりしていない為デッサンが巧いとは言えないし、モチーフも消化不良。そして何故デビューからこんなに年数を経てからわざわざ芥川賞なのかが正直疑問だ。文芸紙を購読する習慣がないので文壇事情などはよく判らないが、あっと言う間に凄い作家に成長してゆく阿部氏を認めて置かないとヤバい、などという判断があったのだろうか?村上春樹氏や山田詠美氏を受賞させなかった大失態を犯した選考主催元にはなにか焦燥感があるのかもしれない。
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5つ星のうち 3.0
実在の町「神町」が阿部和重を飲み込む
著者が作った架空で実在の街,神町。 阿部氏は,この脳の中の町で,神として振る舞い、... 続きを読む
投稿日: 22か月前 投稿者: Gori
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