「たしかなこと」を聴いた時、小田の集大成の曲だと感じたが、本作は異なった曲構成でそれを示してくれた。衰えぬ創作意欲と艶やかで透明感のある歌唱には驚かされる。
本作のテーマは上述の通り、"命の繋がり"、"愛する者達の連帯感"、"夢を持つ事の大切さ"、と言った小田がこれまで繰り返し歌って来たものを集大成したものだが、本曲の特徴はそれを"力強さ"を伴って表現している事であろう。リズミカルなサウンドをバックに、小田のボーカルも弾みそして力強い。それでいて、本来の特徴であるメロディ・ラインの美しさは健全である。また歌詞も良く練られており、最初のフレーズでは心象風景から入り、次のフレーズで深い心情に移り、曲の盛り上がりと共に核心に迫って行く構成は見事だと思った。
タイトルは「グッドバイ」だが、曲の対象は過去ではなく、過去の繋がりを保ちながら未来に向かって更にそれを拡げて行くという形になっており、前向きな姿勢が全面に出ている。そして、その姿勢が曲調とマッチしていて聴く者にも勇気と励ましを与えてくれる。これからも、こうした素晴らしい曲を創り続けて欲しいと思う。