こういう音楽を、どう形容すればいいのだろう。
誰かに似ているなと、思うけど、微妙にだれとも似ていない。
一番の魅力は、歌声だと思う。
かすかに笑いを含んでいるような明るさが、いつもただよっている。
草原の樹影で、幹にもたれて、彼女がギターを弾きながら歌うのを、横で聴いているような感じ。
いい感じに風が吹いて、空を渡る雲の動きが遠くに見えて。
11曲中、8曲を彼女自身が作り、全曲でアコースティックギターを弾いている。
全曲でドラムスを叩き、プロデュースをしているのが、
BECKやR.E.Mに関わっているJoey Waronker。レーベルはブルーノート。
録音で言えば、音の分離が抜群にいいし、アレンジで言えば、チェロや、ハープや、ウクレレや、
ハーモニカやシンセなどが味わい深く使われている。
9曲目、彼女がウクレレ片手に歌うのが「Find my way back home」
2分24秒ほどの小曲だが、彼女はこれがいちばん気に入っているという。
もう2年以上もつきあっている彼氏のことを歌っていて、
「彼はわたしにとってhomeのようなもの」とインタビューに答えている。
ツアーで会えない時とか、よくこの歌を歌う、らしい。
彼女らしい率直さと優しみと暖かさと素朴さにあふれた曲。
名曲「Dream」のオフィシャルビデオも素晴らしい。
室内にマイクスタンドを立てて、ギターケースも開けたままで
うたう彼女を、手持ちのカメラで撮影しただけのモノクロのライブ映像。
彼女はアルバムバージョンより1分以上も長い素敵な構成で、あの曲をうたいあげている。
それとジャケットとデザインが輸入盤と国内盤で大きく違う。
珍しいことに輸入盤の方が、可愛らしいデザイン。中のスリーブも同じトーン。
モノクロ写真に、オレンジ色を生かしたグラフィック処理で、いいかんじ。
自分としてはこちらの方が、歌の世界に近いと思う。