段々地味になる盟友、B・アフレックを尻目に(笑)、最近はM・デイモンの活躍が目につく。ジェイソン・ボーンシリーズやオーシャンズシリーズ、ディパーテッドに本作と、金太郎飴的な配役に留まらずチャレンジしていることがベンとの違いだろう。本作でもアメリカ諜報機関で働く20年の葛藤を見事に演じていたと思う。アンジーともども老けメイクはちょっと辛かったが(笑)、ボーンのように派手な動きもなく、表情で理解させる芝居は「演技派」へ一歩近づいたということだ。本当はコッポラが監督し、L・ディカプリオが主演を演じる予定だったこの作品だが、マットも他の役で登場すると、A・ボールドウィンも出ているから、まるっきり「ディパーテッド」になってしまうところだった。イエール大の「スカル&ボーンズ」は以前「ザ・スカルズ」という作品を観て知ったが、あれは学生エンタテインメントだったので(笑)、政治との結びつきは本作を観て良く理解できた。時間軸がしょっちゅう1930・40年代と60年代とで交差するため、ながら視聴には適さない映画だ。CIAに入局するとあんなにも秘密を抱えてしまうのか、と考えるとやはり家庭もうまくいかなくなるよなあ・・・。しかしアメリカが必死になって追うもうひとつの大国・ソビエトの状況は昔の大本営よろしく「誇張して作られた」ものであった、という事実は重かった。ムリにでも敵を作らないと「富国強兵」は難しいからね。残念なのは特典映像が未公開シーンしか付いていないことで、こういうポリティカルサスペンスは撮影の舞台裏もぜひのぞいてみたかった。星は3つです。