第二次大戦からCIA草創期にかけての歴史物語、実在するイェール大学のエリート秘密結社・スカル&ボーンズの様子など、こういう話に興味がある人には楽しめる内容だと思う。設定の割に安易なアクションに走らず寡黙な良い作品だとは思うんだけど、「諜報員の孤独と苦悩」という一点で話を絞ったからにはちょっと長すぎた。
また、「諜報員も苦悩している」という人間物語は確かにあるんだろうけど、今CIAが世界中でやっていることに対する絶望と怒りのようなもの〜(例えば「シリアナ」とかはこういう視点の映画ですね)〜が、この映画からはスポっと丸々抜け落ちている。それは舞台設定上、敵役のKGBの存在(=なかなか味があって良い)があるからだが、ちょっと今の時代に見るにはこの点は何らかのストーリー上の処理が必要だっただろう。
個人的なオススメのポイントとしては、主役二人の老け顔メイクが自然で驚いた点。特にA.ジョリーの老女メイクがハマってたのだが、女優としてはリスクも伴う役なのに、よく頑張ったのではないか。(ただ、演技自体は大したことはない。彼女の役に当てられた脚本も薄っぺらいのだが。)あと、謎に包まれたスカル&ボーンズのイベントの描写。怪しい儀式や超スノッブなパーティーのほか、おバカな宴会とかやってて面白い。本当はどんな集まりなんでしょうね。