本書はさまざまな分野で活躍する著者が週刊文春に連載していた「説教名人」を1冊にまとめたものです。
ニーチェから星一徹まで古今東西あらゆる人の名言を引き合いにだし、それがなぜ説教たりえるかを解説してあります。
ちなみに個人的にウンウンと頷いてしまった「説教」は以下2編です。
「富士山に登ろうと心に決めた人だけが富士山に登ったんです。
散歩のついでに登った人はひとりもいませんよ。」-ジョージ秋山『浮浪雲』-
「自分をいかしてくれる職場?学んだことを活かせる企業?冗談を言っちゃあいけない。そんなもの、この日本には、満に一つもあるはずがないのだ。
もし面接試験で、そんなおとぎ話を口にしたとしたら、落とされて当たり前。僕だって不採用にする。
…甘い。現実の社会はそれだけシビアだということも学ばずに、君たちはいったい大学で何を学んだというのだ。」-大島渚-
就職も就職活動もまともにしないで、社会に適合できないと家でメソメソしていた自分には耳の痛い言葉でした。
大島は「闘って鍛えて社会とのかかわりを築け」と言います。社会の居場所は探すのではなく、自分で築くものだと。厳しすぎて憂鬱になるような言葉ですが、
真実には違いありません。この言葉を胸に抱きつつ、今日も私は履歴書を書きます。