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このジャケット。はじめてみた人はどんな音楽をイメージするのでしょう。
私の場合は、「ちょっとお洒落でポップな」ジャズをイメージしました。
ジャズに詳しい方であれば、裏に書かれているメンバーや曲目をみて本格的なハードバップだということは容易に想像できるのでしょうが、ジャズをよく知らない人が聴いた場合、「期待していたのと違った。」という感想を持ってしまうことが少なくないのではないかと思うのです。
一度聴いただけで、がっかりして聴いていないという方が居られましたら、もう一度聴いてみてください。最初とは違う感想を持たれるかもしれません。
そして二度、三度と聴いていくうちにこのアルバムの価値を少しずつ発見されるかもしれません。
本当に上質な音楽は、何度聴いても聴き飽きることがないし、また新しい発見をもたらしてくれるものだと思うのです。
ビバップの流れを汲むハードバップが50年代の主流ジャズであったが、このクールストラッティンこそ、正統派トラッドジャズの代表作の一枚と言える。主役ソニー・クラーク作のタイトル曲はゆっくり目のブルースで、モダンジャズの有名曲だ。歩くように弾むベース、スナップを効かせたタイトなドラムス、クラークのレイドバックしたピアノが奏でるマイルドでしなやかなフォービートが芸術品のようだ。それに乗っかってソロをとるのが、抑制の効いたリリカルなトランペット、シャープで毒気のあるアルトサックス。正にジャズの黄金期である50年代の華やかさ溢れる粋なプレイを繰り広げる。主役クラークのピアノソロではブルージーで渋いシングルトーンが横溢し、"くー、たまらん"状態に陥らされる1曲である。
一瞬のアドリブに命を懸けた職人ジャズマン達による一期一会のハードバップが美しい。マイルスとコルトレーンだけがジャズだと思っている人達に是非お聞き頂きたい生き残れなかった"正統派"ジャズである。50年代ファッションで決めた女性の"イカシタおスマシ歩き”のジャケもお洒落で秀逸。このワンアンドオンリーな音楽を見事に象徴していると思う。
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