素材は微妙だけど、モテメイクとモテファッションでせいいっぱい
恋に生きる姉・華子と、理系の大学に通い「大学院か就職か」悩む弟・冬冶。
この双子を中心に、
華子にベタぼれで、振り回されて喜んでるおかしな公務員の熊野さんや、
冬治に接近してくるコミュニュケーションが無茶苦茶へたくそな雪村さん、
華子に八つ当たりする生意気な年下のいとこの男の子など、個性豊かなキャラクターが
現れて、ちょっとした騒動があったり、飲み会があったり、皆で焼肉囲んだり
お弁当を持って遊びに行ったり…ひとつひとつのエピソードははじけてたり
おちゃらけてるけど、実は結構深刻で青春もそろそろ終わり?みたいな
モラトリアムの終焉を意識した冬治の心理描写が絶妙な陰影を物語に与えている。
なので「あーおもしろかった」だけではない深みがある気がする。
華子のわがままの裏側の自信のなさ、優しいだけに見える冬治のエゴ、
鈍感そうに見える熊野の繊細さ、弱弱しい雪村さんの底力、など、
人間、色々な面があって、それを色々なタイミングで見せ合うことに
よって、物語のように関係や人生って変わっていくなーと、いい意味で思える、
読んだあとちょっとだけなんとなくいい気分で元気になってるような1冊。