引っ込み思案な彩芽は、友人の告白に付き合わされて重大な交通事故に遭ってしまった。
事故にあった瞬間、自身の心がジャンプして他人の体に入り込んでしまう。
事件を目撃したコンビニの店員、自分と気が合わない弟、最近話をしなくなった父親……時の流れに逆らって、交通事故を防ごうと彩芽は跳ぶ!
"時"をテーマにした秀作SFを連発する梶尾真治さんの新作。
週刊朝日中学生ウイークリーに連載された「彩芽(わたし)を救え!」「水紀がジャンプ!」の2作品をまとめたもの。
読者が中学生ということもあって、込み入った内容はなくストーリーも直線的。そのあたり結構物足りなかったりするんやけど、読み進めていくと、グンッと引き込まれる魅力があります。
「彩芽を救え!」は自身に起こる交通事故を防ぐために、自身に関わる人に次々にジャンプして、歴史を変えようとするのですが、巧くいかないという時間ものにありがちなもどかしさが軽く描かれています。
「水紀がジャンプ!」はタイムマシンもの。大昔に跳んでしまった叔父を救うために、中学生がタイムマシンで跳ぶのですが、アラジンと会うことに。こちらは、タイムマシンものとしては平凡かなぁ。
読みやすく、小学生の娘にも薦められそうなSFの入門編としては良い作品だと思います。
……が、朝日新聞出版さん、これを「《クロノス》シリーズの最新作!!」として売るのはどうかと思いますよ。