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クロイツェル・ソナタ/悪魔 (新潮文庫)
 
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クロイツェル・ソナタ/悪魔 (新潮文庫) [文庫]

トルストイ , 原 卓也
5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (11件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

嫉妬のため妻を殺した男の告白を通して、惨劇の理由を迫真の筆に描き、性問題に対する社会の堕落を痛烈に批判した『クロイツェル・ソナタ』、実在の事件に自身の過去の苦い経験を交えて懺悔の気持をこめて書いた『悪魔』。性的欲望こそ人間生活のさまざまな悪や不幸、悲劇の源であるとして、性に関するきわめてストイックな考えと絶対的な純潔の理想とを披瀝した中編2作。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

トルストイ
19世紀ロシア文学を代表する巨匠。ヤースナヤ・ポリャーナに地主貴族の四男として育つ。ルソーを耽読し大学を中退後、暫く放蕩するが、従軍を機に処女作『幼年時代』等を発表、賞賛を受ける。帰還後、領地の農民の教育事業に情熱を注ぎ、1862年の幸福な結婚を機に『戦争と平和』『アンナ・カレーニナ』を次々に完成。’99年『復活』を完成させ1910年、家出の10日後、鉄道の駅長官舎で波瀾の生涯を閉じた。1828‐1910

原 卓也
東京生れ。東京外国語大学ロシア語科卒。同大教授、学長を歴任。トルストイ、チェホフ、ドストエフスキー等の翻訳多数。1930‐2004(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 270ページ
  • 出版社: 新潮社; 改版 (1974/06)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4102060111
  • ISBN-13: 978-4102060117
  • 発売日: 1974/06
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 0.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (11件のカスタマーレビュー)
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9 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 倒錯委員長 トップ500レビュアー
形式:文庫
「わたし」は汽車の旅の途中、ある老人に出会う。乗り合わせた客たちの
間で結婚について議論が紛糾する中、その打ちぶれた老人は、きわめて
否定的な結婚観を披露する。一段落してその老人は、なぜそういう思想に
至ったのか、彼の半生を彩る恐るべきある事実とともに、「わたし」に向け
て語り始めた…。

ベートーヴェンの曲名を名に持つ本作と、タイトルがその名も「悪魔」という
二編の中編を収録の本書。解説によればこの両作品が収録されたのには
意味があり、それはこの両作品に共通する、当時作者であるトルストイ自身
を悩み苦しませていた性愛の問題である。本作を収録した別訳の文庫も近
年出版されているようだが、そういう意味でこの組み合わせで読む方がいい
のかもしれない。

トルストイはこの両作品の中で、恋愛も結婚もセックスも浮気までも、男女
の営みをけっして明るいものとしては描かない。それは男を惑わせ、悩ませ、
時に死に至らしめる恐ろしい病なのだ。

男にとって女とは何者なのか。「彼女ら」は実体的な存在であるだけではな
く、隙あらば彼ら男の脳内で増殖し始める観念という名の“病”なのだ。相手
が今何をして何を考え、自分をどう思っているのかというのに思いを巡らすの
は、恋慕の常だ。それは一見、甘美な経験のように聞こえるが、当事者にとっ
ては苦痛以外の何ものでもない。なぜなら、それは自分の思うようにならな
い相手への憎悪と、相手を思うようにできない自分の不能への絶望を自覚
する経験に他ならないのだから。

この物語の最後、ミソなのは結局最終的に“事実”が本当のところどうだった
のかは誰にもわからないということだ。哀れな男は虚妄の末に妻を欲望し、
憎悪し、決断を下してしまう。

日本においても殺人のうち近親間でのそれが多分を占めているというのは
周知の話。赤の他人と一緒になり家族を築くというのは平和的な営みであ
るとともに、時に「戦争」にさえ一変する。そう、まさに「戦争と平和」。
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5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 無覚 トップ500レビュアー
形式:文庫
文庫本の裏表紙には「性に関するきわめてストイックな考えと絶対的な純潔の理想とを披瀝した中編2作」とあるし、解説にはトルストイ自身が「クロイツェル・ソナタ」刊行時につけた「あとがき」からウルトラ・ストイシズムが引用されている。

だが、決して、性愛否定の古めかしい説教ではない。

2作とも関係者の死に帰結するのだが、直接の原因は、欲望ではなく、逆に、独占欲や貞潔観念なのだ。
さらに、性愛に苦しむ主人公たちへの作者のまなざしには、罪人への断罪ではなく、わかっちゃいるけどやめられない人間への共感のほうを強く感じてしまう。

作者の主観的な意識のありようはともかく、作品としては、決して古くない。「クロイツェル・ソナタ」には少子化問題の先取りのようなところもあり、そこも興味深い。

文章を読む楽しみという部分でも、セリフ中心の「クロイツェル・ソナタ」と、地の文主体で旺盛な筆力が横溢する「悪魔」の組み合わせで、味わいは豊かだ。
(なお、文庫の初版は1974年だが、2005年に改版されており、古い文庫本の小さな活字ではなく、読みやすい。)
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19 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
人間の理性ではどうすることもできない情動を主題として扱った名著。人はその情動によって行為するとき、すでに自由意志が働く余地もなく、すべてが必然性の流れの中にあることを知る。しかし人間がどこまでも情動に支配された存在であるなら、人間の自由と思われるものはすべて幻想にすぎないのであろうか?『悪魔』の主人公は情動の支配から逃れるために自殺という道を選んだ。人間に許される最後の自由が自殺する自由であるとしたら、こんな不条理なことはない。読者は主人公の気持ちに共感しながら、この不条理に対してやり切れない思いを抱くことだろう。それにもかかわらずこの小説が感動を与えるのは、そのような悲劇性の中にこそ人間の真実の姿を見ることができるからだ。人間について、性について、真剣に考えたい人に一読を勧める。
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実は意外に切ない物語
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プレイボーイの懺悔(?)
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投稿日: 2005/3/22 投稿者: minoru223
性に関する優れた考察
'-'¬±-§-é°¨äoä¶'... 続きを読む
投稿日: 2003/6/9 投稿者: konryon
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