なんとも不気味で形容しがたい物語である。
神父の手伝いをする少年たちでありながら、タバコやワインをくすねたり、
ケンカをしたり小さな罪にまみれている二人のふつうの少年、ジョーディとデイヴィ。
「あいよ」とか「さあ」とか「たぶんな」とかしか言わないようなお年頃の少年たち。
(この「あいよ」の使い方が一部奇妙で気になってしまった。
「ああ」とか「あっそ」という程度のYESの意味だと思うのだが。)
スティーブン・ローズという変わった少年が引っ越してきてから、
デイヴィの生活は変わって行く。
スティーブンはデイヴィの「才能」を見抜き、
粘土の人形に命を吹き込む事に、参加させようと企むが…。
重苦しいような罪悪感に、追いつめられてゆく暴力と狂気の物語なのに、
ラストは嵐が過ぎ去った時のように、美しく穏やかで素晴らしい。