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クルディスタンを訪ねて―トルコに暮らす国なき民
 
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クルディスタンを訪ねて―トルコに暮らす国なき民 [単行本]

松浦 範子
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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クルディスタンを訪ねて―トルコに暮らす国なき民 + クルド人のまち―イランに暮らす国なき民
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商品の説明

内容紹介

気鋭の写真家が等身大の文章と写真で綴った「素顔のクルディスタン」。
鎌田慧氏、池澤夏樹氏、川本三郎氏が2003年「今年の3冊」(各紙誌)に推薦のほか、大絶賛の書評記事多数掲載。大石芳野氏推薦。
クルディスタンを繰り返し訪れる写真家が、差別や迫害などクルド民族のかかえるさまざまな苦難の現実を、そしてまた、困難のなかでもたくましく生きる人々の生活の素顔を、クルド人一人ひとりとの出会いから一人称で伝える、すぐれたルポルタージュ。

内容(「BOOK」データベースより)

「世界最大の国なき民」―クルド民族。現在、クルド人の土地=クルディスタンはトルコ、イラン、イラク、シリアなどの国境線で分断され、それぞれの国では同化政策や差別に直面している。クルディスタンを訪ね続ける写真家が綴った、トルコに生きるクルドの人々の文化、生活の素顔、背負い続ける苦難の現実、そして出会いと旅の記憶―。

登録情報

  • 単行本: 310ページ
  • 出版社: 新泉社 (2003/3/15)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4787703005
  • ISBN-13: 978-4787703002
  • 発売日: 2003/3/15
  • 商品の寸法: 19 x 14.8 x 2.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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最も参考になったカスタマーレビュー
18 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
「国を持たない民族としたは世界最大」といわれるクルド民族について、著者の現地での実際の体験をもとに、あるがままに綴ったのがこの書籍。最初は普通の旅行体験記かと思ったが、今まで知ることのなかったクルド民族の悲喜こもごもの歴史に、次第に飲めり込んでいってしまう。フォトグラファーの著者は、クルド人の外面の姿だけでなくて、その人間の抱えている問題までもカメラのフィルターを通して、鮮明に映し出すのだ。ノンフィクションの本作を、物語として読むと失敗する。過酷な現実をあるがままに綴ったものであるからだ。
このレビューは参考になりましたか?
2 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By teeakira VINE™ メンバー
形式:単行本|Amazonが確認した購入
トルコにある絹の絨毯。
織目があまりに細かい作業で、
女が若いころにしかできないという。
そのことを取材しに現地へ向かった。
そこで見たものは、
知ることのなかった、
クルド人たちの現実だった。

会社勤めをしていた作者は、
その出会いによって、
会社を辞め、
クルディスタンへと足を向けた。
そこで知る事実は、
僕が、まったく知らないことだらけだった。

トルコにおけるクルド人は、
「山岳トルコ人」とされ、
民族として認められず、
差別と、圧政に虐げられていた。

ただ、そこに住んでいただけ。
彼らの間に勝手に国境が引かれ、
国が分けられた。
トルコ、シリア、イラン、イラク。

トルコでは、
トルコ語や芸能が禁止され、
イラクでは、
フセイン政権によって迫害を受け、
イランでは、
民族としてでなく、宗教的にもマイノリティーで、
虐げられていて、
シリアでは、
同様の差別がある。

作者は、
トルコにおけるクルディスタンの事を書いている。
トルコ軍や、警察の横暴、
クルド人同士のスパイの事など、
クルド人から、
真実を聞きだすことは難しい。
そんな彼らから、
ゆっくり、ゆっくりと、
聞きだしていく。
聞きだしていくというよりも、
彼らが話しだすのだ。
それは、
彼女が彼らと生活を共にし、
彼らの日常を知ろうとしたことが、
信頼を受けたのだろう。

書かれているクルド人たちが、
また、魅力的である。
一見ひねくれていたり、
憎らしい人も出てくるし、
すべてが良い人というわけでもない。
それでも作者が描く人たちは、
「今はどうしてるのだろう」
そう、思わずにはいられない。

ある町から町に移動しているバスが通りかかった小さな町。
トルコ軍による爆撃を受け、
屋根が吹き飛ばされた家々。
思わずカメラを向ける作者。
バスは、待っていてくれる。
バスから降りて、
さらに撮影をする。
撮り終わるまで、バスは待ってくれていた。
バスに同乗していたほかの乗客が、
降りるたびに彼女に握手をしてくる。
それは、
報道されることのない、
悲しく、恐ろしいクルドの真実を、
どうか、世界のどこかに知らせてほしい。
切ないほどの、溜息のような彼らの叫び声だと思う。

学者が書くような、
学術的なものではなく、
軽いエッセイでもない。
彼女にしか書けない言葉だ。

そんなことは、ほとんど絶対ないのだが、
もしクルド人たちが読めたとしたら、
ちゃんと彼らに伝えたい、
そんな思いに溢れた一冊。
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