ジェフリー・ディーヴァーの短編集。原題は「Twisted」。つまり、「ひねり」。その名のとおり12の短編、全てにどんでん返しが仕込まれています。それもただどんでん返しがあるのではなく、ほとんどがサスペンスとしても超一流で読ませる上に、最後には「やられた!」と思ってしまうのですから、すごいものです。それが12回も味わえるとはなんと贅沢な短編集。ストーリー、テクニックからして「名作」と呼ばれうるのではないでしょうか。
しかもリンカーンライムものの「クリスマスプレゼント」も収録されているのも贅沢ですね。
なのに、なぜ星4つなのか。ディーヴァー自身が序文でこう述べているのです。「長編はラストは必ずハッピーエンドでなくてはならない。読者にそれだけの時間つき合わせたのだから作者には読んでよかった、と思わせる義務がある。しかし、短編なら読者の拘束は短いのだから、後味の悪いものも自由に書ける」と。そのとおり、この作品集、どうにも後味の悪い作品が多いのです。1篇ごとに少し疲労感が残ります。
しかも最後を飾る「ひざまづく兵士」。これがまたなんともやるせない話で、なんでこれで終わるの?。
気に入ったのは、
意外な展開でハートウォーミングな「ノクターン」
ラストが全く予想しない方向に展開して心底驚いた「三角関係」「釣り日和」
といったところでしょうか。
少し不満を言ってしまいましたが、驚かされるのが好きで、サスペンスが好きな人には至福の時間を提供してくれる作品集です。是非読んでみてください。