19世紀イギリスが生んだ文学界の巨匠チャールズ・ディケンズの名短編『クリスマス・キャロル』です。邦訳を読んだのはもう何年も前なんだけど、一応大まかな内容は覚えているという状態で挑戦しました。
TOEIC470点〜ということですが、余り現代の日常では使わない単語が多かったり、ディケンズ独特の言い回しや比喩表現(彼の、卑近なものを使ってのシンプルかつユーモアのある喩えが大好きです。オリジナリティもあるし・・。邦訳で読むと現代人からみても頗る愉快な、大好きな文章なのですが、英文だとちと厄介)は辞書の助けなしには読むことができず、難しく感じました。ハリー・ポッターとかワイルドの童話集は結構読めたからディケンズもいけるのではないか?と調子に乗った己を恥じました。
私は同シリーズの『老人と海』や『動物農場』も持っていますが、同じTOEIC400点台レベルの本にもかかわらず明らかにディケンズの方が読めません(笑)。
しかし、ディケンズの文章表現や性格描写の上手さは、邦訳で読んだ時よりも遥かに強く感じました。人物の人柄を表すために重ねられるエピソードの効果、人物の動きにしても場所にしても非常に細部までよく考えられた絵的な書き込み、思わず噴出してしまう巧みなユーモア、台詞のリズムのよさなど、本当に唸らされます。なんて小説というジャンルの特長が見事に生きた作品、また生かす書き手なのかと感動します。細部に神が宿っているとはこういうことなのかもしれません。
初学者の方はちょっとお気をお付けください。