「おもしろ事典」っていうぐらいで,おもしろい雑学もいろいろ入ってます。読みやすい文章でスルスル読めるし,イラストも可愛いし,トリビア本として誰でも(クリスマスというものを知ってる人なら)楽しめます。明治時代,日本ではじめて日本人が主催したクリスマス会では,殿様の恰好のサンタクロースが登場したなんていう話には思わず吹き出しました。
でも,この本はそれだけじゃないのです。私たちの知っているクリスマスというものを構成するあれこれは,なんとまあ面白い歴史と,時にはうさんくさい来歴を持っているものかということが,読んでいるうちに立体的に見えてくるんですね。我々みたいな日本人の非キリスト教徒には,なんか,クリスマスを祝うことに対する後ろめたさみたいなのが!ありますよね。私たちのクリスマスは借り物のニセ物で,海の向こうに純粋な本物のクリスマスがあるんだ,みたいな。でもこの本を読むと,なんだ,アチラさんのクリスマスも結構何でもありじゃん,っていうのがわかります。
チョコレートの家とサンタ人形ののった,おなじみのイチゴと生クリームのクリスマスケーキ(この本によると,こういうクリスマスケーキは日本にしかないんだそうです),子供の頃はすごくうれしかったくせに,大人になるとどことなくバカにしてませんか? 私はしてました。でもこの本を読んで,今年は久しぶりに買ってもいいなと思いました。世界一大きなお祭り,キリスト教徒じゃないからって楽しまないテはないですね。