「最後の日記」に続いてクリシュナムルティに関する本で私が選んだ一冊。文中、「私」が「あなた」になっていたり「彼」となっていたり、そもそも一言一言が様々な意味を含んで綴られているため、なかなか読み進めることができなかった。最終手段、本に線を引きながら読むことにする。 見つめるということ、言葉は所詮言葉でしかないということ、全体を捉えることの重要さ、過去にこだわるということが生じさせる葛藤をいかにして手放してゆくのか… クリシュナムルティが静かに見つめる世界を通して、我々に伝えようとすることは非常に奥深く、興味深い。特に、今のこの混乱した時代に必要な「目」なのではないかと思える。この、今の世界の混乱は私たち一人一人が関わっていることを、その責任を考えずにはいられない。そしてまた、気づいてしまった自分は今このときからどう立つべきなのか、決して押しつけがましくではなく、自ずから読み手に考えさせてくれる。