アルバムを出す毎に着実に進化してきていると思いますが、ここにきて随分と様子の違うモノを出してきました。
パッと聴き流してしまえば、「なんだかオジーっぽいヴォーカルが聴けるけど別にすごくなくね?」みたいになりがちかも知れません。
が、、、私は一発ノックアウトでした。
まず、サウンドの厚みと美しさ。
最近のメタルっぽくない音と言えると思います。角の立ったザックリした音色ではありません。
響きが非常に美しく、神秘的な世界観を創出するのに抜群の効果を発揮しています。
しっかりしたヘッドフォンやスピーカーで聴いて欲しいです。
それからよりメロディアスになった事。
ヴォーカルが以前までのスクリームタイプでは無くて、非常に味のある「歌メロ」を
三者三様(ひとりはヴォーカル参加は謎)に歌い上げています。
今までには少なかったコーラスを本格的に導入していて、本当に美しいです。
今作にも生きている彼等らしい変則的展開。
そうくるか!?という進行や展開は雑であったり、稚拙なモノではなく、自然に楽曲に魔法をかけています。
プログレが好きな人にはたまらないエッセンスかも知れません。
テーマが神秘的で壮大で一枚丸ごと通して聴くと映画や小説を読み終えたような充実した疲労感があります。
それぞれの曲の配置も非常に良く考えられていると思います。
開幕一曲目は確かに「Oblivion」は大正解。
最初のイントロで既にどの様な世界が展開するのかを宣言するようです。
「The Czar: I. Usurper II. Escape III. Martyr IV. Spiral」「The Last Baron」等、
非常に作りこまれた大作と「Divinations」の様なコンパクトな曲のバランスも素晴らしいです。
時代を越えて聴ける普遍性をもった傑作だと思います。