クラシックファンではあるけれど、有名曲は聴きつくしてしまい、これから何を聴けばいいのかと悩んでいる方、多いんじゃないでしょうか。
クラシックコーナーにずらりと並んだディスクの群れを見ているうち、やっぱり有名指揮者の振った交響曲を手に取っちゃって、家にはチャイコフスキーの5番が何枚も並んじゃう… かく言う私もその一人。
そんな人にとってこの本は、クラシック知識を広げる最高の水先案内人になってくれるでしょう。
作者は音楽の友社の元編集者で、音楽ジャーナリスト。パレストリーナからジスモンチまで100人、平均で3ページ強を費やし、作曲家の作風と時代背景、取り上げた曲の魅力を「1人1曲」ずつ記しています。
個人的体験に基づいた主観的な文があるかと思えば、哲学書を紐解いて作曲家の魅力をあぶり出したり、ときには人間心理の奥底を鋭くえぐったり… 平易な文章の裏に、作者の深い洞察、音楽と人生の「審美眼」が光ります。
そして画期的なのは、本で紹介された100曲すべてを、パソコンで今すぐ試聴できること! 試聴期間はとりあえず刊行後1年間ほどだそうですが、とても嬉しいアイデアです。
早速、本に載っていたURLから特設ページに行き、フィンジやカプースチンなどのすばらしい曲を初めて耳にすることが出来ました。
まだ見ぬ入り江には、想像もしなかった美しい魚がたくさんいるのですね。あなたもこの本を頼りにクラシックの大洋に漕ぎ出でて、胸躍る新発見を味わってください。