そもそも、旅行に行く人口は圧倒的に女性の方が多いのに、
旅行エッセイは男性筆者が多く、読んでいて今までは、なぜかしっくりと来なかった。
それは、男性の視点と女性のそれでは、明らかに違うからで、
甲斐さんの、旅行エッセイは、私たち女性のツボを得た、
本当に知りたいと思っていた情報、心情を突いてくる。
読んでいて、言葉がストンと心に落ちてきて、非常に心地よい。
雑学の記述も、上から物を言うような表現はなく、
優しい言葉で、お友達と話しているような語り口で、素敵なんですよ。
一般庶民の私が、常々憧れ続け、
上流階級の雰囲気を味わえるけれど、
今まではランチやお茶をするのが精一杯だった、
箱根の富士屋ホテル、
日光の金谷ホテル、
熱海のヴィラ・デル・ソル、
軽井沢の万平ホテル。
その高い敷居を少しだけ下げてくれた感じ。
そして案内は都内のホテルにまで及び、
今は、小説の中にしか存在しない
本郷菊富士ホテルを紹介していて、作者の見識の深さに感銘です。
学士会館や九段会館、
今度、ぜひ泊まりに行きます!