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クラシックを聴け!完全版 (ポプラ文庫)
 
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クラシックを聴け!完全版 (ポプラ文庫) [文庫]

許 光俊
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

推理小説を読んで、サラダを作れば、クラシック音楽がわかる―チャイコフスキー、モーツァルト、ベートーヴェンなど基本の五曲でクラシックのキモを解説する痛快な入門書。お勧めのCD、演奏家、コンサートホールなど役立つ情報も満載。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

許 光俊
1965年、東京都生まれ。慶應義塾大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 345ページ
  • 出版社: ポプラ社 (2009/02)
  • ISBN-10: 4591108392
  • ISBN-13: 978-4591108390
  • 発売日: 2009/02
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.6 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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13 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
自己愛の評論 2009/5/15
形式:文庫
ご本人はお怒りになられるかも知れないが、「不寛容」を売りにした音楽評論の継承者であり、現在での進化の究極にある音楽評論家が許光俊である。根底に流れるのは「自己愛」であり、この人は演奏家云々よりも「優れた芸術を見分ける優れた才能を有する自分」が最も好きなのではないかと思えてくる。だから、ご本人が評価しない演奏家に対する「不寛容」な評論が面白い。そしてこの不寛容さが、この人の評論に、宗教的な啓示とも言える要素を与えている。「不寛容」であるが故に「わかりやすい」のである。どの演奏家を聴けば良いか。どのCDを買えば良いか、賛否はともかく、これほどまでにわかりやすい評論はなかった。迷えるクラシックファンにとって福音と言っても過言ではない。
本書はそんな許光俊の「不寛容」な魅力を手軽に楽しめる一冊である。
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8 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
ポプラ社といえば、ハードカバーの偉人伝とか『十五少年漂流記』『小公子』『小公女』とかを祖母に読んでもらった思い出が深い。文庫も出していたのですなあ〜。

本書には全く感服した。

これだけ聴けばクラシックは完全にわかるとして、チャイコフスキー『ロメオとジュリエット』、モーツァルトの『ピアノソナタ15番』、ベートーヴェン『第9シンフォニー』を選んだところが見事というほかない。

次いで、さらにディープな選曲としてシューベルト『未完成』を挙げ、結論的なこの曲をブルックナーの『第8シンフォニー』としていることに痛く感じ入った。

極めて真っ当な、しかもかつて誰もやったことのないクラシック入門!!!!
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
 クラシック入門の名著の文庫化。98年にこの本が出たとき、あまりの面白さに目を見張ったことを思い出す。あの頃はまだクラシック入門書と言えば、専門家が初心者を教え諭すようなお堅いものが多く、こうしたポップな形式のものは非常に珍しかったのである。今はそういうものが増えてきたようであるけれども、やはり平易さ面白さが高度な内容と奇跡的に同居し得ているこの書を上回るものは少なかろう。

 クラシック音楽のハーモニーをサラダに、知的構造物としてのクラシック作品を本格派推理小説に例えるなど比喩が卓抜なだけではなく、クラシック理解のキモとも言えるソナタ形式というものの構造や意味をチャイコフスキーの幻想序曲「ロミオとジュリエット」やベートーヴェンの第九、シューベルトの「未完成」、ブルックナーの交響曲第8番などの例により、わかりやすく解き明かしていくのだが、それが同時に、西洋近代の特質を明らかにし、近代の輝きとそれが行き詰まっていく過程をたどる一種の文明論となっているのも見事というしかない。

 また、神の死を宣告したニーチェよろしく「クラシックは死んだ」と宣言し、「存在忘却」の時代にあって「存在」の呼び声に耳を澄ますことを説いたハイデガーよろしく、すでに死んだクラシックの残響を辛うじて生き残っている巨匠たちの演奏の中に聞き取るしかないとのたもうあたりなど、パロディの効果も冴えわたっていて、著者のドイツ文学者としての面目躍如である。

 クラシックに関するあれこれの煩瑣な知識ではなく、クラシックとは何か、という本質的な部分を手っ取り早く知りたい方には、凡百の入門書を読むよりもこの一冊をお薦めしたい。
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