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クラカトアの大噴火
 
 

クラカトアの大噴火 [単行本]

サイモン・ウィンチェスター , 柴田 裕之
5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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オーディオ・クリップ

『Krakatoa : The Day the World Exploded: August 27, 1883』オーディオCD版を試聴する

※音声を再生できない場合は、ヘルプページをご参照ください。 --このテキストは、 CD 版に関連付けられています。

出版社/著者からの内容紹介

『博士と狂人』の著者による最新ノンフィクション大作。
直接の被害だけでなく、政治や経済の変化、科学の発達などの転機にもなったクラカトア島の大爆発をめぐる一大歴史ノンフィクション。クラカトアの噴火はヨーロッパ列強の植民地支配、動植物の分布、海洋学、プレートテクトニクス、ジャーナリズム、政治経済への影響、新しい科学的手法、芸術などのさまざまな分野に影響を及ぼしたが、それぞれに関与した多くの人々の物語を紹介しながら、この火山爆発がいかに歴史上大きな役割を果たしたかを、膨大な資料をもとに描く。

クラカトア火山・・ジャワ島とスマトラ島の間に位置したこの火山は、1883年8月27日、史上最大規模の大爆発を起こし、世界に甚大な被害を与えた。30メートルもの高さの津波により、のべ36000人以上が死亡し、多くの船が転覆、沈没、崩壊した。
 スンダ海峡には動植物の種類を隔てる境界線があり、この興味深い性質はウォーレスを初めとするヨーロッパの科学者を惹きつけた。ウォーレスの研究成果は、ダーウィンに進化論の根拠を提供した。また「ウォーレス線」は後年プレートテクトニクス論の根拠にもなった。また、クラカトアの爆発は世界を4周以上もする衝撃波を放ったが、この観測のために世界中の気圧計データが収集され、これは世界規模での気象観測という初の試みとなった。また、火山噴火で完全不毛の地となったクラカトアは、生物活動がどんな順番で
始まるかを示す貴重な場所となり、科学者たちの自然観測のメッカとなった。
 クラカトア爆発は植民地時代に発達した海底ケーブルを使った電信技術によって、初めて世界的に伝えられる自然災害となった。それにより、世界中の人々は身近に起こっている異常気象などの原因を知ることとなった。
 また、火山爆発が引き起こした長期的な天候不良と農作物の不作は、オランダ人の支配への不満を引き起こし、イスラム原理主義的な地元民の蜂起が各地で起こり、植民地体制をゆるがした。
 クラカトアが引き起こした空気中の粉塵は、ヨーロッパの夕焼けをも七色に変えた。多くの芸術家たちはこの空に感化され、色鮮やかな多くの作品を残している。

登録情報

  • 単行本: 466ページ
  • 出版社: 早川書房 (2004/1/26)
  • ISBN-10: 4152085436
  • ISBN-13: 978-4152085436
  • 発売日: 2004/1/26
  • 商品の寸法: 21 x 14.2 x 3.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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"Though we think first of Java as an eponym for coffee (or, to some today, a computer language), it is in fact the trading of aromatic tropical spices on which the fortunes of the great island's colonizers and Western discoverers were first founded." 最初のページを読む
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5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:ペーパーバック|Amazonが確認した購入
 この本はKrakatoa火山の爆発に関する話題を中心として、今のインドネシア諸島がスペインの配下にあった頃からはじまり、オランダのスペインからの独立に伴う支配権の委譲、VOC(東インド会社)の設立などについても述べている。(歴史書)

 Krakatoaが主題なので、火山活動やプレートテクニクスなどの学術的な話も載っているが、ウェグナーの大陸移動説、ウォーレス・ライン、などこれまでにあまりなじみの無かった話に触れることが出来たのが目新しい発見だった。(博物誌)

 

 そうは言ってもやはり一番興味を引かれたのは、Krakatoaが最初に爆発の兆候を示した1883年の5月20日(日曜日)のことや、爆発した1883年8月26日(日曜日)から27日にかけてのバタヴィアの様子である。

 例えば、5月20日、日曜日の火山爆発の記述は、バタヴィアのオランダ人気象学者、Dr. J. P. van der Stock、の家庭の様子を描くことによって我々にその当時のインドネシアのオランダ人の生活様式や、植民地経営の一端を思い起こさせてくれる。また、8月26日の様子は、(火山の爆発によって地下のガスが影響を受けたため)街路灯のガス灯がまるで呼吸をしているかのように大きくなったり小さくなったりしている様をバタヴィアの人々が不気味に思ったことを紹介している。

 そしてその爆発が促すようにしてオランダへの反乱が始まったという記述も、ここら辺の話は著者のセンスで挿入したのだと思うが、なかなか象徴的な話である。
このレビューは参考になりましたか?
21 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本|Amazonが確認した購入
これは,実に困った本である.クラカトア(普通はクラカタウ)の大噴火について,あまり書いてないのだ.1883年8月27日の歴史的事件は,全10章の第8章でやっと現れる.この噴火は,ミニ版核の冬を起こした事だけでも意味があるのに,気象への影響なども第8章に入れられている.では何が書いてあるのか.プレートテクトニクスが不正確に書いてある.著者は火山を知らないらしく,プレートさえ書けば火山の説明になると思い込んでいるらしい.火山の個性的振舞いは,まだ科学の手の届かない所にある.それだけに,クラカタウの噴火をとことん調べてほしかったのだが.訳者のご苦労は察するに余りある.1893年に完成したムンクの不気味な "叫び"が,オスロで見た核の冬だ,との指摘が訳者あとがきにある.
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3 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:ペーパーバック
まだ日本語版は単行本で,文庫が出ていない(出るのでしょうか?)ので,ペーパーバックで読みました。英語も平易でわかりやすいですが,やはりpumice(軽石)だとか,lava(溶岩)といった専門用語は辞書を引いて覚えておかないといけません。

実に素晴らしい本だと思いました。驚くべき本だと思います。

といって,実は本書はあまりクラカトアの噴火については書いていません。もちろん,1883年8月27日の大噴火の描写は圧倒的で,それに伴う大津波の災害についても恐るべき内容です。しかし,本書が高く評価されるのは,なぜジャワ島の近くに火山があるのか,と言うところから始まってプレートテクトニクス理論の解説や歴史,特に提唱者のウェゲナーの生涯についても詳しく書いてあることで,本当に勉強になります。彼はグリーンランドに調査に行って行方不明になったんですが,その状況は本書で知りました。

これだけでも素晴らしい内容ですが,19世紀以降,産業革命で高度に発達しつつあった科学技術による火山の観測状況や地球環境への影響が克明に調査され,感心します。そればかりか,火山とは関係ない内容についても詳しい記述があり,なぜインドネシアがイスラム化したのかとか,電信技術の歴史とその発達による世界への情報発信なんてことも書いてあり,非常に詳しくなれます。ロイター通信の歴史なんてのも勉強できます。ロイターが電信を使って噴火状況を時々刻々と伝え,それがロンドンの株式に影響を与えました。今とそんなに変わらない状況ですね。

と言った次第で,たった1冊の本を読むだけで実に幅広い知識が得られる,良書だと思いました。
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