クラウドの啓蒙がひととおり出たところで、プロフェッショナル向け
の技術解説書の決定版の登場です。
本書を読んで、実際にクラウドサービスをセットアップして利用すれば、
「今、そこにある未来」(オライリー)を実感できます。
クラウドの入門編は、最初に概要をさらっとポイントを整理。
全330ページ近くで、残りは、すべて、徹底的な技術解説です。
ユーザは「今」、クラウドを使って何ができるのか、という
意味での「サービス詳細」は、代表的な「アマゾン」「グーグル」
「セールスフォース」そしてMS Windows Azureについて、きわめて細かな解説。
しかし、圧巻は、その後に続く、基盤技術の詳細解説。
分散処理やデータ処理技術など、広範囲にわたっての説明ですが、中心は、
Google MapReduceと、ApacheのHadoop(HDFS,HBase,Hadoop MapReduce)です。
特に注目すべきは2つの章。
MS Windows Azureクラウドに関する基盤とデータストア、アプリ開発
のフレームワークが深く細かく説明されています。
それよりも驚愕するのが、第9章「大規模分散処理基盤の開発」。
クラウドというと、海外のテクノロジーや企業名が必ず登場していますが、
日本でも、Web2.0で実際のサービスを展開している企業の雄が、ここまで
研究開発をしていることがわかって、頼もしくなります。
これだけの内容ボリュームで、この値段はまったくお買い得です。
通して読むことで、今目の前で進行中のクラウド革命の本当の技術革命を
知ることができますが、リファレンス本としても、技術屋さんに限らず、
テクノロジーに関わるすべての方にも利用価値が高いこと請合います。