クラウゼヴィッツの戦略思想に関する日本初の体系的な論文集です。
入門から最新研究までを含めた、まさに一冊でクラウゼヴィッツがわかる本でもあります。
入門編としては、日本に『戦争論』を紹介した清水論文、川村論文があり、
全くクラウゼヴィッツについて知らない場合でも、最も重要なポイントを知ることができます。
また、クレフェルトは、国際的に活発な議論を惹き起こしたクラウゼヴィッツ批判の論文を、マーレーはゲーム理論や単純化されたハイテク戦争の病理をクラウゼヴィッツを元にして分析しています。
ナポレオン戦争時代のクラウゼヴィッツから、現代の戦略思想の中でのクラウゼヴィッツの位置付けにいたるまで幅広く、そして縦横に論じられた本となっています。
第一部 クラウゼヴィッツと『戦争論』
第一章 クラウゼヴィッツの生涯――クラウゼヴィッツとナポレオン戦争
清水 多吉(哲学者・立正大学名誉教授、社会思想史学会元会長)
第二章 クラウゼヴィッツの『戦争論』とは何か
川村 康之(防衛大学校教授)
第二部 クラウゼヴィッツとその時代第三章 ドイツにおけるクラウゼヴィッツ研究史を中心として
三宅 正樹(明治大学名誉教授、ベルリン自由大学元教授、国際歴史学会元理事)
第四章 十九世紀初頭のヨーロッパ戦略環境とプロイセン
新谷 卓(明治大学元講師)
第五章 クラウゼヴィッツと一般兵役制の時代
丸畠 宏太(敬和学園大学教授)
第六章 プロイセン軍制改革――概観と展望
鈴木 直志(桐蔭横浜大学準教授)
第三部 クラウゼヴィッツの遺産
第七章 プロイセン・ドイツ軍とクラウゼヴィッツ
中島 浩貴(東京電機大学講師)
第八章 戦略なき時代のクラウゼヴィッツ――戦間期のドイツを中に
小堤 盾(早稲田大学元講師)
第九章 クラウゼヴィッツとリデルハート――「絶対戦争」と「制限戦争」の相克?
石津 朋之(英国王立統合軍防衛安保問題研究所・日本防衛研究所研究員)
第四部 クラウゼヴィッツと現代の戦争
第十章 現代におけるクラウゼヴィッツの有用性と限界
マーチン・ファン・クレフェルト(イスラエル・ヘブライ大学教授、永末 聡訳)
第十一章 クラウゼヴィッツと現代戦略思考の危機
ジャン・ウィレム・ホーニッヒ(ロンドン大学教授・スウェーデン国防大学教授、荒川 憲一訳)
第十二章 クラウゼヴィッツの戦略概念とエア・パワー
永末 聡(ロンドン大学大学院)
第十三章 コンピューター時代のクラウゼヴィッツ
ウィリアムソン・マーレー(オハイオ大学名誉教授、大井 知範訳)
参考文献――クラウゼヴィッツ研究のために
川村 康之編
索引・執筆者紹介