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クシエルの矢〈1〉八天使の王国 (ハヤカワ文庫FT)
 
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クシエルの矢〈1〉八天使の王国 (ハヤカワ文庫FT) [新書]

ジャクリーン ケアリー , Jacqueline Carey , 和爾 桃子
5つ星のうち 3.9  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

天使の血をひく人々の国、テールダンジュ。ここでは、愛の営みは神への捧げ物である。少女フェードルは“クシエルの矢”と呼ばれる印をもって生まれ、それゆえに数奇な運命をたどる。謎めいた貴族デローネイに引きとられ、陰謀渦巻く貴族社会で暗躍するためにあらゆる知識と技術を授けられたのだ…一国の存亡を賭けた裏切りと忠誠が交錯する中、しなやかに生きぬく主人公を描くローカス賞受賞の華麗な歴史絵巻、開幕。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

ケアリー,ジャクリーン
1964年、米国イリノイ州ハイランド・パーク生まれ。レイク・フォレスト大学で心理学と英文学の学位を取得。大学在学中に交換留学でロンドンに行き、書店で半年間働いたことをきっかけに、文筆業に入る。2001年に発表したデビュー作である『クシエルの矢(1)八天使の王国』は、ローカス賞第一長篇部門を受賞するなど絶賛を浴びた。ミシガン州在住

和爾 桃子
慶應義塾大学文学部中退、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 新書: 431ページ
  • 出版社: 早川書房 (2009/6/25)
  • ISBN-10: 4150204985
  • ISBN-13: 978-4150204983
  • 発売日: 2009/6/25
  • 商品の寸法: 15.6 x 10.6 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.9  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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形式:新書
この巻はケアリーによる「クシエルの遺産 Kushiel's Legacy」シリーズの全6巻の最初の巻「クシエルの投矢 Kushiel's Dart」を3分冊で邦訳したものです。6巻の前半3巻は本巻のヒロインであるフェードルがヒロインを務めるフェードル三部作になります(後半3巻はイムリール三部作)。他のレビューにもある通り、ファンタジー小説としては珍しく官能的ですが、第2巻「クシエルに選ばれし者 Kushiel's Chosen」、第3巻「クシエルの化身 Kushiel's Avatar」と続く巻では官能方面はそれほど強調されていません。ちなみに後半イムリール三部作の第1巻「クシエルの裔 Kushiel's Scion」ではまた気を取り直したように官能的になりますが、いずれにせよ、現実世界を参照しつつ構築された堅固な世界設定が巧みに物語を支えており、どの巻も素晴らしい出来栄えです。

訳文も大変読みやすく、ファンタジー世界に入り込むことを妨げない達意の訳だと思います。しかし、随所で重大な誤訳が目立つことも確かです。たとえば、シリーズを通じて重要な場面でたびたび引用されるエルーア様の教え「汝の欲するがままに愛せよ Love As Thou Wilt」があろうことか「萎れるまで愛を尽くせ」と誤訳されてしまっています。このモットーは「汝の欲することを為せ Do What Thou Wilt」「愛こそが、意志の下の愛こそが法である Love is the law, love under will」という魔術師アレイスター・クロウリーの有名なモットーへのオマージュなのですが、そうした蘊蓄はともかく、本書の誤訳のようではテールダンジュが性的に自由の極みにある理由が見えなくなってしまいます。 他にも「夜咲く花々の庭 Court of Night-Blooming Flowers」の略称である「夜の庭(夜の宮廷) Night Court」が「夜の法廷」と訳されてしまっているなど、世界観に関わる箇所での――なぜそんな間違いをしてしまうのかやや訝しんでしまうような――誤訳が多々見られ、それが後続の巻にも引継がれてしまっているので、残念ながら星ひとつだけ減点としました。

追記(2010/11):上記の指摘に対し『クシエルの啓示 3:遙かなる道』のあとがきで訳者が弁明を試みておられます。しかし、評者としては上記の「誤訳」であるという評価を取り下げることはできないと考えます(繰り返しますが、こうした幾つかの点を除けば基本的には優れた訳業だと思います)。訳者が指摘するとおり、エルーア様の教え「Love As Thou Wilt」について「wilt」はwillの二人称単数現在形であると同時に動詞「萎れる wilt」が重ね合わされている掛詞であることは確かです。しかし、それを「萎れるまで」と訳すには「Love as Thou Wiltest」となっていなければなりません(-estは二人称単数現在語尾です)。英語テクスト自体の訳出として「萎れるまで」は明らかに誤訳であり、それがかりに掛詞として重ね合わされているとしても、掛詞の方をメインの意味にして訳出することが適当でないことはいうまでもありません(しかもクロウリーのパロディに込められた意図を見えなくしてしまいますから却って有害です)。そもそも「as thou wilt」は「みこころのままに・あなたの望むように」という殆ど定型句のようなものです(たとえば KJV Matt. 26:39という極めて有名な箇所を通じて)。評者としてはイムリール三部作を訳出される際には勇気を持って訳を改めていただきたいと考えています。
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10 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By さん太 トップ1000レビュアー
形式:新書
魔法が出てくるわけでもなく、異世界におけるロマンス政治劇といったところ。ロマンスの相手が登場しているわけでないですが…。
今回は3分冊のその1なので、つきつめれば導入部分で終わってしまっています。
本当の評価は3分冊セットにしないと分からないです。もう少し厚くして上下巻同時刊行して欲しいところですが、流通事情を考えると3ヶ月連続刊行が限度のようなので、3ヶ月我慢してまとめて読むのがいいのかもしれません(我慢できないので読みますが)。

この世界は退廃的な世界で、信仰に基づき娼館が運営され、神娼と呼ばれてそれなりに高い地位を占めています。そして、ソフトに表現すると、この世界では神様に性格を刷り込まれた人が生まれます。
この話は、娼館で育っていた主人公がその性癖を見出されて貴族に身請けされ、官能小説っぽい房中術を駆使しつつ政治陰謀劇に身を投じる物語です。
なんとなく、15年近く前に刊行された「騒乱の国ヴォナール」が思い出されます。ヴォナールはフランス革命をなぞった話でしたが、こちらはもっと架空の世界になっています。
1分冊は導入部なのでミステリアスな雰囲気を味わうところまでですが、2分冊以降に期待込みで☆4つ。
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17 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
 美少女のたたずむ姿にこの物語がかわいらしいファンタジィと思っては大間違いです
 懲罰の天使クシエルの矢を受けた<アングイセット>フェードルは、謎めいた貴族デローネイに引きとられ陰謀渦巻く貴族社会で暗躍するためにあらゆる知識と技術を授けられた
 全三巻になるそうですが、正直女性の中には拒絶感を持つ設定内容というか、フェードルの
 <生まれつきの体質>が、特異なので、彼女を否定せず読めるかどうかで評価が分かれる本
 でしょう。
 内容はまだ導入部分の感じですが、続きが気になって止まらなくなるドラマティックでサス
 ペンスです。
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