本書はそんな既存の電子メール本とは一線を画す。メールの本質が「質問」の仕方にあるとの前提に立ち、自分の意思を明確に伝え、相手からこちらが望む応答を引き出す、さまざまな質問のテクニックを紹介する。
たとえば、情報を聞き出す場合には "Who" "What" "How" など疑問詞を使った5W1Hの質問(Open Questions)が望ましく、一方、決断をうながしたい場合には "Yes" または "No" で答えられる質問(Closed Questions)を使うべき、という。また、目標の日程を確認する場合、単刀直入に聞きたければ "When is the target date?"(Direct Questions)でよいが、それが聞きづらいときには "Are you clear on the target date?"(Indirect Questions)とする。
こうした質問術が全部で9種類あり、それぞれ失敗例と模範例を対比しつつ書き方のノウハウが紹介される。模範例については、フォーマルとカジュアルの2種類が収録されているので、取引先と同僚の間でどのように書き分ければいいかも一目瞭然だ。
英文メールときくとひるんでしまう人も、質問術さえ押さえれば説得力のある文章が書ける、と知ることで安心できるだろう。どんな状況にも対応できるメール・ライティング力を身につけたいという人に、大いに参考になる1冊である。(成重 寿)
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