派手な見出しに釣られてゴシップ紙を買ったつもりだったのが、中身を読んだら朝日新聞だった。という評がありましたが、本作は、まさしくそんな感じです。(笑)
タイトルどおり、エリザべス女王が主役であり、ダイアナ元妃のスキャンダラスな事故の真相を描くものではありません。英国王室初の試みである、元ロイヤルファミリーの国葬を営むことになった彼らの混乱ぶり。
そして、その当時の新首相ブレアの活躍(?)ぶりが描かれます。ダイアナの死、それを知る瞬間、女王の決断の瞬間、と言った物語上は核となるクライマックスを、敢えて画面には直接出さない、という「見せない演出」で映画に品格を与えています。
ヘレン・メリルの立ち姿や声の上品さ、ファッションなど、細部の面白さもあります。おばさん(失礼!)ながら、レンジ・ローバー(4輪駆動車)を自分で運転するなど、かっこいいです。また、チャールズ皇太子はやっぱり女王と皇太后に頭が上がらないんだな、ということも改めてよくわかりました。(笑)
まぁ、全体的に実際の舞台裏は、こんな生っちょろいものでは絶対にないだろうけど、想像するだけしかない王室の内幕を私のようなミーハー的、興味本位の観客も厭きさせない104分でした。観る者の立場や主義主張によって本作の受け止め方は違うしょう。でも、受け手がどう感じるかに関わらず、優れたドラマであることは間違いないです。