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クアトロ・ラガッツィ 下―天正少年使節と世界帝国 (2) (集英社文庫 わ 13-2)
 
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クアトロ・ラガッツィ 下―天正少年使節と世界帝国 (2) (集英社文庫 わ 13-2) [文庫]

若桑 みどり
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 900 通常配送無料 詳細
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クアトロ・ラガッツィ 下―天正少年使節と世界帝国 (2) (集英社文庫 わ 13-2) + クアトロ・ラガッツィ (上) 天正少年使節と世界帝国  (集英社文庫)
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商品の説明

内容説明

世界史的視野から日本の歴史を問い直す。
ローマへ到着し、その凛々しさで多くの人々に感銘を与えた少年たち。だが彼らを祖国で待っていたのは、禁教の弾圧と虐殺だった。ローマ、ヴァチカン、ゴア、マカオに取材した大仏次郎賞受賞作。(解説/樺山紘一)

内容(「BOOK」データベースより)

四人の少年は、二年の歳月を経てヨーロッパへ到着する。ラテン語を話す東洋の聡明な若者たちはスペイン、イタリア各地で歓待され、教皇グレゴリオ十三世との謁見を果たす。しかし、栄光と共に帰国した彼らを待ち受けていたのは、使節を派遣した権力者たちの死とキリシタンへの未曾有の迫害であった。巨大な歴史の波に翻弄されながら鮮烈に生きる少年たちを通して、日本のあるべき姿が見えてくる。第31回大佛次郎賞受賞。

登録情報

  • 文庫: 504ページ
  • 出版社: 集英社 (2008/3/19)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4087462757
  • ISBN-13: 978-4087462753
  • 発売日: 2008/3/19
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.8 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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14 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By La dolce Vita トップ50レビュアー
形式:文庫
下巻の前半部は、長くしかも深刻な著作の中にあって一番華やいだ、そして読者にとっては息抜きのできる部分だ。使節派遣の立案者、イエズス会の巡察師ヴァリニァーノはヨーロッパでの彼らの待遇について「あくまでも質素に、しかし心のこもった暖かいもてなし」と指示した。だが彼の当初の希望とは裏腹に、当時の諸国の権力者達の見栄の張り合いによって少年使節への歓待が野放図にエスカレートしていくところは読んでいて思わず笑いが込み上げて来る。

スペイン国王フェリペ二世が少年達を国賓扱いしたことを知ったイタリアのトスカーナ大公フランチェスコ・デイ・メディチはそれを上回る舞踏会付の大歓迎会を催した。使節の最終目的であったカトリックの総本山、バチカンのローマ教皇グレゴリウス十三世の謁見に至っては当初非公式の予定だった簡素な式典を反故にして、枢機卿、大司教、貴族や騎士達が勢揃いするローマ全体を巻き込んだ公式の大謁見になってしまう。彼らのローマ市入場はあたかも凱旋将軍の如く、聖天使城から打ち上げられた160発の祝砲とファンファーレの鳴り響く中で行われたのだ。

少年使節が滞欧中、日本では劇的な政治変遷が続いた。この本の下巻中間部では本能寺の変を中心に、節操無く常に勝利者側に身を寄せる風見鶏的な朝廷や、その後の秀吉の伴天連追放令から更に徳川幕府の陰湿で徹底したキリシタン迫害に焦点を当て歴史の真相に迫っている。

一縷の希望をも見出せない後半部分を読み通すのは辛いものがある。著者はその後の四人が辿った足跡を追う。そこにはかつての少年達の魂の叫び声が聞こえてくるようだ。
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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫|Amazonが確認した購入
 著者はエピローグで、少年使節の悲劇が日本人の悲劇でもあると説明している。「イエズス会のザビエルが鹿児島に上陸した1549年(天文18年)から、江戸幕府が第一次鎖国令を出す1633年(嘉永10年)までの80年間、日本はまさに「キリスト教の世紀」を迎えていたのである。そのときほど日本が世界的であったことは明治以前にはなかった。そのシンボルとして少年使節があったのである。(中略)しかし、少年たちが日本に帰ってきたときに、時代は戦国時代から統一的な国家権力のもとに集中され、他の文明や宗教を排除する鎖国体制に向かっていた。そのために彼らの運命はこの大きな時代の流れのなかで悲劇的なものになった。ある人びとは彼らの事業は無益だったという。しかし、四人の悲劇はすなわち日本人の悲劇であった。日本は世界に背を向けて国を閉鎖し、個人の尊厳と思想の自由、そして信条の自由を戦いとった西欧近代世界に致命的な遅れをとったからである。ジュリアンを閉じ込めた死の穴は、信条の自由の棺であった。」これは、何という鋭い歴史への洞察であろうか。

 私はまた、著者がエピローグの結びで述べたことに、少年使節を越えて人に対して示された敬意に満ちたこの結びの温かい言葉に、思わず感極まり涙した。それは、次のとおりである。「しかし、(書評者注:この本で)書いたのは権力やその興亡の歴史ではない。私が書いたのは歴史を動かしてゆく巨大な力と、これに巻き込まれたり、これと戦ったりした個人である。このなかには信長も、秀吉も、フェリペ二世もトスカーナ大公も、グレゴリオ十三世もシスト五世も登場するが、みな四人の少年と同じ人間として登場する。彼らが人間としてすがたを見せてくるまで執拗に記録を読んだのである。時代の流れを握った者だけが歴史を作るのではない。権力を握った者だけが偉大なのではない。ここには権力にさからい、これと戦った無名の人びとがおおぜい出てくる。これらの少年たちは、みずから強い意志をもって人生をまっとうした。したがって彼らはその人生においてヒーローだ。そしてもし無名の無数の人びとがヒーローでなかったら、歴史をたどることになんの意味があるだろうか。なぜならわたしたちの多くはその無名のひとりなのだから。」(2003年9月13日、筆者)

 少年使節四人は出発以来8年と5ケ月と一日を経て、1590年7月21日(天正18年6月20日)に帰国した。最後に、帰国後その少年たちが辿った末路を、簡潔に記しておこう。

原マルチィーノ:司祭、国外追放、(没年)1629年、(没地)マカオ、(理由)病死
中浦ジュリアン:司祭、     (没年)1633年、(没地)長崎、 (理由)処刑・穴吊り
伊東マンショ :司祭、     (没年)1612年、(没地)長崎、 (理由)病死、42又は43歳
千々石ミゲル :棄教、その他不明
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
漸く読了 2011/5/30
By gehararigo トップ1000レビュアー
形式:文庫
上巻でめげてしまったのですが、たまたま丸一日自由な時間がとれたので再挑戦しました。 驚嘆すべきは、第五章のローマでの歓迎ぶりの描写。まるで絵物語も見るようにビジュアルな表現で堪能しました。 それ以外のセクションは、使節が日本を離れてからの本能寺の変から秀吉政権を経て徳川政権への移行、とくキリスト教政策の変遷にあてられます。私は、クアトロラガッツイー天正少年使節と世界帝国ーという表題から、マルコポーロの旅行記のようなものを期待して上下巻を購入しましたが、エンターテイメントを求めるのは無理のようです。日本キリスト教布教史といった方面に関心のある方なら興味を持ってお読みいただけるのではないかと思います。 
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