著者のラカンブル女史は現代のモロー研究家としても第一人者だと思われますが、画家の人生を辿る形で話が進んでいるので展開がわかりやすく、翻訳も抵抗がないので誰にでも容易に読める一冊です。日本語で出版されているモロー関係の書籍の中で、手頃な値段・サイズで、手に入りやすく、フルカラーページが多い、とってもオススメな一冊です。
また「知の再発見」シリーズはすべてそうですが、後半の「資料編 モローをめぐる証言」というページに関連書籍の引用があるので興味をそそられます。
モローの水彩などは漫画にも近い感じで、日本では結構人気があるようですが、それでも一般的な「美術史」のカテゴリーから外されやすい画家で、その弟子のマティスやルオーに比べると知名度はイマイチ、なので、是非ひとりでも多くの人にモローを知って頂きたいです。