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38 人中、33人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
ギャグ漫画の臨界実験,
By
レビュー対象商品: ギャラクシー銀座 1 (ビッグコミックススペシャル) (コミック)
夜毎、ギグと称してイタズラ電話に耽る、ヒムロック的引きこもり・竹之進。そんな彼のために、セーラー服を着て渋谷センター街へ覚せい剤を買いに出かける母親。脈絡なく挿入される数々の奇天烈なエピソード・・・・・・。というような物語をいくら説明しても、本作の面白さはきっと伝わらない。山上たつひこ、いがらしみきお、古谷実など、多くの革新的ギャグ漫画家が、先鋭化をつきつめた末に、「ギャグ」の範疇をハミ出したシリアスな作品を発表している。ただ、それらの多くは、彼らのギャグ作品ほどのテンションを維持できておらず、必ずしも成功しているとはいえない。 長尾謙一郎は、前作『おしゃれ手帳』から一貫して、不条理とも悪夢ともつかないようなキワどい作品を描き続けており、針が「向こう側」へ振り切れてしまう寸前で、かろうじてギャグ漫画の領域に踏みとどまっている印象を受ける。ギャグなのかシリアスなのか、安易な範疇化を拒む本作は、読者をどこまでも宙吊りにする。 ギャグ漫画の臨界点を弄びながら、作者は意地悪く読者を試しているに違いない。 一体、この作品は最終的にどこへたどり着くのか。全く目が離せない。
32 人中、24人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
クララが立った,
By ふくち (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: ギャラクシー銀座 1 (ビッグコミックススペシャル) (コミック)
これほど単行本化を待ちわびていた作品も久しい。鬼才長尾謙一郎の最新作。しかし、他のレビュアーの方も仰られているように、この作品を説明するのは、最早不可能と言える。言葉で説明しても、読んだ時の衝撃との乖離が広がるばかりに違いない。 ということで、1つのエピソードを。 僕が最も笑った、ホストクラブニューファラオ初登場の回のこと。 以前アルバイトをしていたところで、一度も笑ったところを見たことがない、アイドルが好きらしい、ここまでステレオタイプな人もいないだろうといった感じの、他人とまともに話すこともできない同僚がいた。 彼は暇な時間にはいつも漫画を読んでいたのだけれど、ある日彼がスピリッツを読んでいるところを見つけた僕は(僕は既に読んでいた)、彼がめくるページが「ギャラクシー銀座」に辿り着いたことを横目で確認した。 そして彼は、声をあげて(とは言っても、その笑い声を必死に出すまいとしているようだったが)笑った。3年ばかし同じ職場で働いていたが、笑い声に限らず、彼から陽性の感情が発せられる様を目撃したのは、それが唯一のことだ。 それを確認するためだけにでも、買う価値がある一冊だと思うのだが、いかがでしょう。
4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
面白い,
By
レビュー対象商品: ギャラクシー銀座 1 (ビッグコミックススペシャル) (コミック)
長尾先生の漫画にはいつも器量の悪いちょいイかれた女性に対する奇妙な畏敬(?)が感じられます。猥雑な漫画描くけどきっと紳士的な方だと思う。人間の孤独、儚さ、恐怖、愛情・・・古典的な悲劇要素に、平成のギャグコミックというレッテルを貼られた媒体を通してなぜか感じる現代のリアル日本。色んな意味で人生崖っぷちの登場人物たちに注がれる作者の暖かい眼差しに心動かされます。あとこの漫画はキャラクターたちの仕草というか癖が独特なので、頭の中で登場人物の身体的動作や間を忠実にイメージしながら読むと面白さが倍増する。
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