脚本と演出と役者の演技がガッチリと噛み合った傑作ドラマです。ただ話数が少なく若干駆け足になってしまった事が残念でなりません。なにより大石静さんの紡ぎ出す台詞の一言一言が素晴らしい!魅力的なキャラクターとは説得力のある現実的なダイアローグ無くして表出出来ないのだという事が良く分かる。所謂トレンディドラマと呼ばれる嘘臭いアホみたいなドラマが蔓延する様になってから視聴者もドラマ製作者もドンドンアホになりお涙頂戴ドラマイコール良いドラマと間違った解釈がまかり通る様になって質の低下を招いてしまった。そんな狂った価値基準のもとこのような志の高い作品が生まれる事はある意味奇跡とも言える。脚本家を目指す方に是非ご覧になって頂きたい。世界に向けて作品を紡ぎ出すとはどういう事なのか。視聴率なんていう下らないモノに左右されず作品を作る事がどれほど大変な労力を要するか。十年二十年先の未来に向けて作品を作るとはどういう事なのか。一つの回答が示されていると思います。もちろん何を感じるかは観た人の自由です。中途半端と非難するのは簡単です。それでもこれだけはハッキリ言いたい。あまたあるどうでもいい視聴者の表層的な快楽に供して消費されてゆくドラマとは一線を画す作品だと。