表題に「誰でもすぐ治せる」と書いてあるということは、一般の方に向けて書かれているものと思うが、一般向けだからと言って、カイロプラクティックの間違った情報を垂れ流すのはいかがなものか。むしろ、素人は間違いに気付けない立場なだけに、危険を孕むのではないか?テクニックの断片的で簡素化された、いや、そもそも簡素化以前に間違ったテクニックを「誰にでも出来る。治るからやってみろ」と薦めている。治る、治らない以前の問題として、あるテクニックの間違った情報を提供し、過大広告することは、カイロプラクティックの信頼を失墜させるばかりか、読者の健康をも損ね兼ねない遺憾な行為である。私はSOTというカイロプラクティックテクニックの実践者であるが、若輩者の私であってもSOTのカテゴリ分けの概念くらいは理解している。著者は、その基本すらも理解していない(著者によると坐骨神経痛はカテゴリ3では無くてカテゴリ2だそうである。これは、3つのカテゴリの関連性を分かっていない証拠。正規教育のSOTでは坐骨神経痛はカテゴリ3であるため、当然、カテゴリ2で無いというわけでもない)ところを見ると、終始”知ったつもり”だけの知識で、あたかも「カイロプラクティックはこういうものです」という風な、間違った情報を垂れ流しているとしか思えない。筋肉反射テストについても、同様。
残念ながら、臨床家にとっても素人読者にとっても、非常に害をもたらす著書であることに間違いはない。