この手の内容は、類書も数多い。
しかし、ギタープレイの肝心要をここまで理解しているものは少ない。
例えばスウィープピッキングの練習法を見ると、類書とは違い、
『ピッキング、の名前が冠してあるが、
実際にはピッキングではなくフィンガリング(左手)が要の技術である』
ということに注目し、ジョイント抜きのフレーズから順に、基礎練習を展開している。
類書では、左右のミュートが大切ですとか、リズムが崩れないようにしましょうとか、
注意書き程度にしか扱っていないレベルから、確実に矯正せんとする試みである。
(事実、スウィープを左手優先のテクニックと捉えることは、
自然とミュートやリズムキープにもつながり、きわめて効率的に上達できる)
挙げればキリが無いが、
『ピックのお尻部分を持つ』
『手首の力を抜く方法』
『立って弾くとストレッチフレーズが難しくなる原因』
など、類書では軽視され(もしくは、逆の主張をされ)、しかし、
無視しては絶対に上達しないことを徹底的に分析、解消する練習フレーズを満載している。
その練習フレーズにしても練りこまれている。
あとがきにも指摘があるように、
アドリブやフィルインにも即応用が利くような、
実践的なキー(主にギタリストが好むAmとEm)と
シンプルなコード進行を使っており、まさに鬼に金棒の充実振りである。
9年もの間、叶わなかったフレーズを弾けるようにしてくれた著者に感謝したい。
なぜか『地獄のメカニカル・トレーニング』の方が人気だが、
私のオススメは、断然こちらである。