有名なヴィヴァルディの四季がラリー・コリエルのスチール弦と山下和仁のナイロン弦を張ったギターによる二重奏で演奏された作品である。両人ともその界(ジャズとクラシック)の屈指のギタリストであるのだが、まさかこのような形で二重奏が実現するとは、誰も予想し得ないことではなかったか?それぐらいすごいことである。演奏は何度聴いても面白い。たった2つのギターでこんな表現ができるのかと、耳を疑ってしまうほどである。ラリーコリエルはピックによるストロークで曲に広がり感と音に輝きを与え、山下和仁は指による正確無比な弾弦で曲にしまりとクール感を与えている。2人の演奏上の対比も面白さの一つである。この録音が20年以上前のものとはとても思えないほど、新鮮であり、今でもアバンギャルドな内容と言えそうである。この録音から15年後の1999年に同じ四季をブロゲット・アバンティが「二人だけのバロック」の名でクラシックギター2台による二重奏の録音をしている。これも聴き応えのある作品なので、2枚とも購入して聞き比べることをお勧めしたい。