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この本では、ほとんどの事項で数値例を挙げ具体的な計算を行なっており、理論だけの「なんとなく納得」状態にはならずに済む。また幾何学的にも上手く表現されており、全体をイメージとして捕らえることができるようになった。難しい理屈ではなく、イメージとして原理が分かれば、こっちのものである。
分量もそれほど多くなく、線形代数がイヤになる前に読み終わることができた。工学部の学生さんにはお奨めの一冊です。
ところが、大学に入るといきなり、一般論だけの世界が待っている。線形代数の分野では「N次元の行列」「抽象ベクトル空間」といったものがそれだ。大抵の人はこの段階でついていけずに挫折してしまう。
(大学初年級の数学のもう一つの柱・微積分については、高校でみっちり習って具体例が頭に入っているから、割とスムーズにいけるようである。)
この本はそれに一石を投じるもので、ほとんどの事柄が2×2、もしくは3×3の行列を使った具体例で説明される。N次元に拡張した話は、たしかにその後の理系の学問には必要なのだろうけど、それは2次元・3次元で基礎概念をしっかり身につけた後でも決して遅くない。
絶対の自信をもってお勧めする1冊。
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