キルビルは、世にあるどんな2部作の映画よりも、vol.1とvol.2を続けて見るのが正しいのだと思う。
vol.1を単なるドタバタ映画に終始してしまっていると評する人がいる。一方でvol.2をvol.1と同じような派手でダイナミックなシーンが少なくてがっかりと評する人がいる。当然である。キルビルは2本で1つの映画だからである。これは、単にストーリーが続いているということだけではなく、物語の展開において重要な要素である起承転結までもが2本に分断されてしまっているからである。
ある1本の映画の展開を考えた場合、前半で派手なアクションシーンの連続で観客の目をひきつけ、後半で物語の核心に迫り、エンディングまで観客の気を引かせる、という手法はよくある。キルビルの場合、まさにvol.1がその前半部であり、vol.2が後半部である。2本が合わさることによって、はじめて1本の映画としての展開を補完しあっていると見るのが正しい。
確かこの映画は、当初1本の映画として仕上げる予定だったのが、ことのほかボリュームが大きくなってしまい、2本に分かれたというのを聞いたことがある。そう考えるとvol.2の地味な展開にも納得いく。