元々ブリンが好きなので「お、ブリンの新刊が出た!」と購入。折から電車で長旅に行かねばならず、本書到着後すぐにブックカバーを付け持参。
なので、最初は「ブリンはこう言うのも書くんだぁ」と、ファンタジーの探偵小説だとばかり思って読み始めた。しばらく読むうちに、これはどうやらSFらしい、と気づいたが、ゴーレム複製技術が浸透した社会、と言う設定にかなり無理があるような気がした。だって、陶土に魂を複写、って、変でしょ!ゴーレムでできた恐竜バスに恐竜トラック?リアリティ無いよ。
でも、読み進めるうちに、このありえないゴーレム社会がとても現実感を持ち始める。そのうちにこんな技術が本当に開発されそうな気がしてくる。さすがブリン!
メインテーマは人間の魂。それを描き出すための道具としてこのゴーレム社会と言う難しい設定を考えたんだろう。それでも、謎解きもミステリー要素もある探偵物としてもとても面白く、ページをめくるのをやめられない、楽しい娯楽小説だ。